出版社内容情報
脚本家・監督から「映画批評」への逆襲
コロナ禍で苦戦する全国のミニシアターを応援すべく、荒井晴彦、森達也、白石和彌、井上淳一の映画脚本家・監督が行なったオンライントークショー。だがこの4人のこと、単なる作品論、監督論を逸脱して、世評の高いヒット作をこき下ろし、名作の裏事情を暴露し、大監督を疑い、そして意外な作品をほめるという、かつてない映画座談会となった。その濃厚かつ超辛口な内容をあますところなく伝える1冊。
内容説明
SNSを通じて誰でも映画評論家になれる時代だ。だが、脚本家・映画監督は異議をとなえる。ならば、脚本家、映画監督はどんな視点で映画を観るのか。これは、映画を作る側から、映画評論家、そしてSNSで映画感想文を垂れ流すモノ言う「観客」への逆襲である。
目次
第1章 『仁義なき戦い』は国家と戦争を告発する
第2章 ポンジュノ監督、あるいは表現と時代の奇しき関係について
第3章 若松孝二監督の伝説と生身
第4章 憲法映画論、そして加害と被害をめぐるドキュメンタリーの核心へ
第5章 デニス・ホッパーとアメリカン・ニューシネマ、または自由の行方について
第6章 高倉健VSイーストウッド、顔に刻まれた男の来歴
第7章 評論家への逆襲、さらに映画の闘争は続く
著者等紹介
荒井晴彦[アライハルヒコ]
1947年、東京都出身。季刊誌『映画芸術』編集・発行人。若松プロの助監督を経て、77年『新宿乱れ街 いくまで待って』で脚本家デビュー。『赫い髪の女』(79年、神代辰巳監督)、など日活ロマンポルノの名作の脚本を執筆。以降、日本を代表する脚本家として活躍。『Wの悲劇』(84年、澤井信一郎監督)、『リボルバー』(88年、藤田敏八監督)、『ヴァイブレータ』(03年、廣木隆一監督)、『大鹿村騒動記』(11年、阪本順治監督)、『共喰い』(13年、青山真治監督)の5作品でキネマ旬報脚本賞受賞。また脚本・監督作品として『火口のふたり』(19年、キネマ旬報ベストテン・日本映画第1位)がある
森達也[モリタツヤ]
1956年、広島県出身。立教大学在学中に映画サークルに所属し、テレビ番組制作会社を経てフリーに。地下鉄サリン事件後のオウム信者たちを描いた『A』(98年)は、ベルリン国際映画祭など多数の海外映画祭に招待され世界的に大きな話題となった。続く『A2』(01年)で山形国際ドキュメンタリー映画祭特別賞・市民賞を受賞。『i‐新聞記者ドキュメント‐』(19年、キネマ旬報ベストテン・文化映画第1位)
白石和彌[シライシカズヤ]
1974年、北海道出身。中村幻児監督主宰の映像塾に参加。以降、若松孝二監督に師事し、若松作品で助監督を務める。2010年『ロストパラダイス・イン・トーキョー』で長編デビュー。13年、ノンフィクションベストセラーを原作とした映画『凶悪』が、第38回報知映画賞監督賞、第37回日本アカデミー賞優秀監督賞・脚本賞などを受賞
井上淳一[イノウエジュンイチ]
1965年、愛知県出身。大学入学と同時に若松孝二監督に師事し、若松プロ作品に助監督として参加。90年、『パンツの穴 ムケそでムケないイチゴたち』で監督デビュー。その後、荒井晴彦氏に師事。『戦争と一人の女』(13年)で監督再デビュー。慶州国際映画祭、トリノ国際映画祭ほか、数々の海外映画祭に招待される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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keroppi
厩戸皇子そっくりおじさん・寺
Isamash
ぐうぐう
ますりん