出版社内容情報
クリーニング店の店長を引き継いだ三十次郎。昨日の染みは明日への希望に繋がっていく―心が強く震える傑作小説の誕生!
内容説明
中島三十次郎は、海外へ渡る兄に代わってクリーニング店を継いだ。腕利き職人・荷山長門はちょっと(だいぶ)頼りない店長に不安を隠せない。ある日ナコという少女が、ケチャップ汚れだけを落とし、ついている灰はそのままにしてほしいとブラウスを持ち込んできた。―誰もが心に染みを抱えている―。喜びも、やり切れなさも優しく包む物語をお届けします。
著者等紹介
野中ともそ[ノナカトモソ]
ニューヨーク在住。1998年「パンの鳴る海、緋の舞う空」で第11回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mr.lupin
25
何の予備知識も無く手に取った一冊。海外へ渡る兄に代わり洗濯屋の店長を任された三十次郎の成長物語かとも思ったが少し違ったようで、仕事小説とも違うし、クリーニング屋に持ち込まれる衣類の染みを抜くにあたり、その背景にある人間模様を描いた物語だった。ポップな表紙絵とは対象的に、割りと重ための話もあったりしたが、楽しめた作品だった。野中ともそさんの他の作品もまた手に取ってみたい。⭐⭐⭐★★ 2025/03/29
こばゆみ
9
POPな印象の表紙とタイトルで、ライトな感じのお仕事小説かと思ってたら何か違った。。。その名の通り実家のクリーニング店を継いだ三十次郎(みそじろう)のお話なのだけど、お仕事小説というより三十次郎の成長譚というか。文章の感じが独特で、読む人を選ぶなーという印象でした(^_^;)2021/10/04
ううち
5
初読み作家さん。不思議な読み心地でした。 海外へ渡る兄に代わってクリーニング店を継いだ三十次郎は『取らなくていい染みもある』というちょっと変わった感じの人。 クリーニング業界も生き残りが大変そうだ。滅多に利用はしないけど、無くなったら困るのがクリーニング屋さん。 腕利き職人のイケオジ・長門さん目線のストーリーも読んでみたい。2022/05/17
takayo
3
途中で断念。職人さんの話がちょっと長すぎるような気がする。また読む機会があればいいな。2022/06/27
zhiren
2
2020年度神奈川県公立高校入試出題作品。読むのに苦労した。だから入試に出題されたのではと勘繰ってしまうほど。2025/04/16
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