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内容説明
木が年輪を重ねるように、少しずつ確実に会社を成長させる経営を、著者は「年輪経営」と呼び実践する。「会社は社員を幸せにするためにある」「人件費はコストではなく、会社の目的そのもの」「急成長は敵」「決算は3年に1回くらいでいい」―。創業以来48年連続増収増益という実績を打ち出した経営者の常識はずれの企業戦略。待望の文庫化!
目次
第1章 「年輪経営」を志せば、会社は永続する(会社は社員を幸せにするためにある;「良い会社」ではなく、「いい会社」を目指そう ほか)
第2章 「社員が幸せになる」会社づくり(人件費はコストではなく、会社の目的そのものである;法人税だけが税金ではない ほか)
第3章 今できる小さなことから始める(「遠きをはかり」、今すぐできることから始める;会社経営の要諦は「ファンづくり」にあり ほか)
第4章 経営者は教育者でなければならない(幸せになりたかったら、人から感謝されることをやる;「立派」とは、人に迷惑をかけないこと ほか)
著者等紹介
塚越寛[ツカコシヒロシ]
1937年、長野県生まれ。伊那食品工業株式会社代表取締役会長。寒天の安定供給体制の確立と市場開拓の功績が認められ、1996年に「黄綬褒章」を受賞。48年間連続の増収増員増益を達成し、2002年に日刊工業新聞社より「最優秀経営者賞」を受賞。2011年に旭日小綬章を受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥
73
(2024-40)【図書館本】「かんてんぱぱ」で知られる伊那食品工業。どういう会社かとひと言で言うと「いい会社」なのだろう。「経営とは遠きをはかること」と目先の利益を追わずに少しずつ成長する「年輪経営」。競争が激しくスピードが命の業界だとこんな事をしていては競合に駆逐されてしまうかもしれない。半世紀も増収増益を続けていたけれども「人の犠牲の上にたった利益は利益ではない」、「利益を上げるのは社員を幸せにする手段」だと語っている。こうした考えの経営者がもっと増えてくれば世の中が幸せになると思う。★★★★2024/03/20
べっち
19
⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ 低成長を目指すという珍しい経営であるがその手法で48年間連続の増収増員増益を達成しているので間違ってはいないのだろう。成熟国家ともいえる日本に必要なのはまさにこのような経営なのかもしれない。急成長を見込むIT関連ベンチャーなどが増えているが参考にする点は多いと思う。金融機関にとっても痛い記述があったが、まさにその通りだと思う。多くの経営者の方に読んでいただき、実践していただきたい本です。2015/10/05
aponchan
9
日経新聞リーダーの本棚で紹介されていたことをきっかけに読了。伊那食品工業塚越会長による会社の存在価値等を自身のポリシーと経験を基に判り易く説明している。文章は平易で読み易い。内容も納得感あり、最近の利益追求型経営へ一石を投じており、共感できる。このような経営者の下で働くことができる人は幸せだと思わせる内容。理想だとしても是非とも会社経営者は、ストックオプションの権利を獲得して老後の生活にほくそ笑むのではなく、少しは爪の垢を煎じて飲んでほしいと思わせる内容。良書。 2018/10/07
ばなな
5
企業は人なり。社員旅行が楽しい会社は結束力がある。まあ、この事だけをとらえれば頷けないけど。社員が会社を好きになる、そをれを考え悩む経営者。利益は、少しずつ。欲を見ればロクなことが無い。経営でなくても同じですね。2016/07/09
よし
4
業務用粉末寒天の製造会社「伊那食品工業㈱」の塚越会長が自らの経営理念と取組を紹介した本。「会社は社員や社会の幸せ度を増すためにある」という理念を確立され、60年以上、ぶれることなく変わらぬ理念のもとに会社経営を続け、連続増収増益を実現されていることに頭が下がります。小さいことから、できることから取り組むことの大事さも教えられました。業種を越えて多くの社会人に参考になると思います。2020/01/20