光文社文庫<br> 粗忽長屋の殺人(ひとごろし)

電子版価格
¥715
  • 電書あり

光文社文庫
粗忽長屋の殺人(ひとごろし)

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 304p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784334775407
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

古典落語に隠された不可解な謎を、長屋のご隠居が名推理で解き明かす。落語ファンもミステリーファンも楽しめる、推理落語開演

内容説明

伊勢屋の婿養子がまた死んだ!婿をとったお嬢さんは滅法器量よし、お店は番頭任せで昼間から二人きり。新婚は、夜することを昼間する、なんざ、それは短命だ…。ところがご隠居さん、次々に死んだお婿さんの死に方を聞くと、何やら考え始めて―。(「短命の理由」)古典落語の裏側に隠れている奇妙なミステリー、ご隠居さんの謎解きが始まる!

著者等紹介

河合莞爾[カワイカンジ]
熊本県生まれ。早稲田大学法学部卒。出版社勤務。2012年、『デッドマン』で、第32回横溝正史ミステリ大賞を受賞してデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しんごろ

223
これは面白いね。古典落語を上手くアレンジしてミステリー仕立て。4編からなる短編。河合さんのユーモアなセンスと遊び心もはいってる。現代と江戸を往き来してるようなボケがいいね。ジジイ……でなくて、ご隠居と熊さん、八っつあんのやりとりが心地よく粋だね。ラストの短編が秀逸で伊達綱宗もかっこよくナウかったよ。まさに大団円ですね。毎年最低1回は再読したくなる面白さ。本の中で見事にアレンジした古典落語を読んでるのでなく、聞いている錯覚に陥った。またいつか再読しよう。2020/08/06

ナルピーチ

138
古典落語を下敷きにして、河合先生によるアレンジを加えた4話の小噺。落語の知識がない為、読む前は少し不安に思うところあったけど、いざ読み始めたら元ネタを知らなくともすんなりと読めて楽しめた。さらには物語とは関係ない部分での熊さんと八つぁんの軽快なやり取りがとても面白い!時事ネタを入れたボケだったり駄洒落による掛け合いに思わず笑ってしまう!どの小噺も笑って泣いて人情味溢れる内容だった。これは是非、本家の落語家さんの寄席で聴いてみたくなりますね!2023/04/12

chiru

133
めちゃくちゃ笑った😆❗『てえへんだ!!』で始まる、爆笑必須の落語ミステリー!!江戸と現代を融合させる遊び心がなんとも粋!とりわけ『粗忽長屋』が好き💗八五郎と熊五郎は兄弟分。八が熊に言う「お前は死んだことに気づいてない」対して熊は「じゃあ俺は誰なんだ?!」と反撃しつつも納得してなぜか自分の死体を運ぶことに…。粗忽で素直なふたりがなんともいえず可愛い💕最後の種明かしをする探偵役は冷静沈着なご隠居さん、ばたばた動き回る熊と八はワトソンかな😉もっと読みたいと思うほどの面白さだった❗★4.52020/09/13

タイ子

83
古典落語をもうひと捻り。落語には必ずサゲ(オチ)があって、そこでわははっ!ってなるのだが、この本は一話づつのストーリーに謎があり、サゲに行くまでが笑える。謎を解くのは長屋のジジイ、いや失礼!ご隠居の幸兵衛さん。幸兵衛さんのパシリになるのがお馴染み八っつぁんと熊さん。話は古典落語なのに、セリフがもうしっちゃかめっちゃかの現代風。懐かしいやら、可笑しいやら。ひと捻りされた裏の話に感心するしかない。特に「高尾太夫は三度死ぬ」のオチと人情噺についグスッ!(涙)落語とミステリーの融合作、まだ読み足りない面白さ。2020/04/20

やも

82
なんでぇ、この面白れぇ話は!あたしゃ落語ってなぁ馴染みがなくてね、こりゃあちょいとハードルが高けぇんじゃねぇかいって心配ぇしてたんだけどもよ。なんてこたぁねぇ、1頁目からドッカンドッカン笑いの渦よ!あぁ、ドッカンドッカンは言い過ぎかい?そうさね、とにかく全部が面白ぇのなんのって。あたしゃね、失敗しましたよ。何をって?隣に人がいるのに読んじまったことをさ!笑うに笑えなくてねぇ、なんとか咳払いでごまかしたけどねぇ。コロナの時代でしょ、咳払いもしたくなくてねぇ。腹筋に力を入れて耐えてはみたんですけどねぇ。★5↑2022/03/15

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/12368236
  • ご注意事項