内容説明
会社役員刺殺事件を追う姫川玲子に、ガンテツこと勝俣警部補が十五年前の事件を語り始める。刺された会社役員は薬害を蔓延させた元厚生官僚で、その息子もかつて殺害されていたというのだ。さらに、元刑事の倉田と姫川の元部下・葉山が関わった事案も、被害者は官僚―。バラバラに見えた事件が一つに繋がるとき、戦慄の真相が立ち現れる!姫川玲子シリーズ最大の問題作。
著者等紹介
誉田哲也[ホンダテツヤ]
1969年、東京都生まれ。学習院大学卒。2002年、『妖(あやかし)の華』で第2回ムー伝奇ノベル大賞優秀賞を受賞。’03年には、『アクセス』で第4回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
492
肝心の姫川玲子が殆ど登場しない連続短編小説でした(笑)。一作目のストロベリーナイトの時から感じていた「姫川玲子の最大の理解者はガンテツではないか」という仮説がなんだか信憑性を増したような印象を読後に感じました。そして、欲を言わせてもらえれば、ガンテツの公安時代の話が聞きたい、是非聞きたいです。2018/01/01
ミカママ
357
久しぶりの姫川玲子シリーズ。なんてカッコいいタイトル!なんてタイムリーな主題!って、好きな作家さんなのでとりあえずべた褒めしとく(笑)。残念ながら、我らが玲子ちゃんはちょっとしか出てこないんだけど、それもカッコいい。今回の主人公はガンテツさん。ドラマ(映画)では、武田鉄矢さんが演じてたが、あたし的には勝手にもっとクマさんみたいな、抱っこのし甲斐のある中高年刑事さんを想像しながら読了。彼のお下品さ、頭の良さがたまらない!短編、中編集だと思って読み進めれば・・・。ほんと、誉田さんの作品にははずれがないわ。2015/04/06
三代目 びあだいまおう
321
短い短編が続く。薄っぺらくてつまらない。幾度となく閉じようと思った。官僚どもの利権、全うな国民に強いられる犠牲!諦めなかった理由は2つ。好きなシリーズであること、誉田作品であること!なるほどシリーズスピンオフ。つまらなかった短編が、やがて繋がり大きなウェーブに!理不尽に対する殺意が感染してゆく!事件が、主要人物が、絡まるように繋がってゆく!シリーズ読者の馴染みの面々が連なってゆく!官僚の自己利益のために知らず犠牲になっている我々。今も蔓延る利権の闇!無くならないんだろうね、コロナ渦でも!姫川頑張れ‼️🙇2020/07/14
masa
246
姫川シリーズ第5弾。途中までは短編集かなと思いながら読んでいましたが、後半で全てが繋がっていく展開。姫川以外の登場人物を中心に物語は進みます。罪とはなにか、罰とはなにか。明確な回答が見出せないなんとなくモヤモヤとした感情が残ります。今後の続編での展開にも期待大です。2015/01/24
再び読書
223
ガンテツのふてぶてしさが光る。かなり姫川シリーズから遠ざかっていたので、また彼女の活躍を読みたくなりました。しかし、一見ただの短編集と思われるが、結局繋がっているフェイク短編と呼ぶか、短編風長編という作品は以外とある気がする。ジャンルごとに色々な分析をしたいと思うのは、やはり日本人よ性でしょうか?話は戻るが、この本に連なる官僚への怒りはやるせない。自分の任期だけを無事に過ごせば、それで良しという姿勢に腹立ちを通り越してやるせなさを感じる。無駄遣いを繰り返しのうのうと生きている元官僚に読ませたい。2018/03/09