出版社内容情報
妻・汀女との三角関係になりつつあった薄墨太夫に急きょ、見受けの話が持ち上がる。幹次郎の元を去っていくのか……。
内容説明
吉原で近頃人気の中籬に脅迫文が投げ込まれた。相談を受けた吉原会所の神守幹次郎らが調べ始めたところ、その前に刺客・夜嵐の参次が現れた。参次は人気花魁・薄墨太夫の前にも出没。そして、薄墨が可愛がっていた禿の小花が消えた。はたして小花の拐かしの首謀者の狙いは何か。また、幹次郎と薄墨太夫を狙う夜嵐の参次の正体とは―。絶好調シリーズ第十五弾。
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942年北九州市生まれ。大学卒業後、闘牛カメラマンとして海外で活躍後、主にノンフィクション作品を発表する。’99年初の時代小説『密命』シリーズを手始めに、次々と時代小説を発表。文庫書下ろし作品のみで累計3000万部突破の快挙を成し遂げる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
96
裏同心シリーズも15巻目に入りました。札差問題も解決したと思ったら、今度は吉原代表する太夫の絡みが出てきました。吉原以前からのつながりで、今度は飛び道具を持っているのでそれに対しての主人公も飛び道具ということで楽しめます。まあやはりいろんなことを取り入れていかないと飽きてしまうのかもしれません。2017/11/13
文庫フリーク@灯れ松明の火
59
交替寄合・座光寺藤之助には小屶(ナタ)を持たせたけれど、幹次郎は小出刃包丁ですか(笑)佐伯さん主人公は、物語が進むにつれ剣は無敵で人格者になるけれど、幹次郎は下手な俳句が愛嬌・いい味出してます。美女に懸想されても変わらぬ朴念人ぶりも。身代わり左吉に加え、浮世小路の百兵衛親分もレギュラーになりそうですね。次の巻でやっと番方・仙右衛門とお芳の祝言になるのかな?2012/05/07
冴子
49
前回to be continuedだったのに、全然繋がらないな、と思ったら、1冊とばしてしまってた。殺し屋のような存在がちらついたり、禿が誘拐されたり、と事件が多発。ついには左吉さんまで危ない目に遭う羽目に。しかし幹次郎さんの、活躍は相変わらず。2016/12/01
kinupon
48
相変わらずストーリーも面白く飽きさせませんね。2019/04/23
よむヨム@book
38
★★★☆☆ 星3つ 田沼意次に関わる騒動が終わり、一息着いたと思いきや、薄墨太夫が襲われる事件や禿の小花の誘拐事件が発生。 幹次郎や番方の仙右衛門が真相を追っていく。 この巻より、新吉原廓内図や江戸の地図が掲載されたのは嬉しい。 これで、幹次郎達の動きが分かりやすい。 今回の話の中に、オカルト的な話が在るのだが、今後この妖怪がどう話に加わってくるのか楽しみです。 このシリーズを読んでいると、異世界ファンタジーもので、ハーレムと主人公が最強のライトノベルを読んでいる錯覚に陥る。2022/09/17