内容説明
「奥様料理研究家」を目指す凪子は、結婚生活五年目に夫である準平とともに京都に引っ越すことになった。準平が、勤務先のソース会社で京都転勤になったのだ。食文化が異なる京都で苦戦する準平を尻目に、京都での料理生活を満喫する凪子であったが、食材や料理の陰には、なぜか、ミステリアスな事件が潜んでいて…。古都を舞台に、ミセスが魅せる名推理!文庫書下ろし&オリジナル。
著者等紹介
大石直紀[オオイシナオキ]
1958年静岡県生まれ。’98年第2回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞した『パレスチナから来た少女』でデビュー。2003年『テロリストが夢見た桜』で第3回小学館文庫小説賞、’06年『オブリビオン~忘却』で第26回横溝正史ミステリ大賞テレビ東京賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たくのみ
7
ここのところはまっている食べ物ミステリー。京野菜がサブタイトルに並んでいておいしそう。夫の転勤でやってきたお料理好きな凪子さんが、小粋な京都郊外で遭遇するのは、金田一耕助ばりの陰惨な事件ばかり。偶然と機転で、なんとか解決(もしくは、寛解)するけど、いつか大変なことになりそうな「事件遭遇体質」。早めに探偵に転職したほうがいいかも。2015/01/22
もも
6
事件はあまり食材とは関係がなく、殺人事件で悲しいものが多かったです。料理研究家を目指す凪子さんは、野菜を作っている農家さんを紹介してもらったり積極的に行動します。でも、その積極さと霊感で事件の匂いをかぎとることに(とはいえ、解決するというよりは、解説役の凪子さんでした)。巻末にレシピがついているので、作りたくなった料理の参考になりました。あと、「糺(ただす)の森」に行ってみたくなりました。2024/08/18
青葉麒麟
3
ほのぼのとした表紙のイラストと内容のギャップが激しすぎる。人間の嫌な部分が余すことなく出てる。ちょい胸焼け気味(>_<)表題作が一番嫌な感じだったな。だけど、料理は本当に美味しそう( ゜ρ゜ )2013/06/02
misalyn
2
美味しい料理と京都に惹かれて手に取った一冊。ミステリアスな事件かどうかは「?」だし名推理かどうか疑問だけど、出てくる京野菜と凪子の作る料理はどれも魅力的だった。やっぱり賀茂茄子が良いな。2015/09/24
はりせん
2
「探偵が謎を解く」と言う形ではなく、凪子が論理的にわかっていたとか、地の文で明らかにされる、と言う形なので純粋に推理小説とは言えないかも知れないが、内容的に重たさを感じるわけでもなく、暗さを感じるわけでもなく、人物描写も、キャラクター、論理展開も、当然地の文にも、難なく、さっくりと読める。 事件も京都と言う土地柄か(ただのイメージだけなのか)、少し人情的な事件が扱われる率は多いのだけれども、特別重たい内容などはない。 悪いところがあるとすればさくさく読めてしまう点かな、と言う作品なので、(僕の知る限り)続2011/12/20
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