内容説明
京都化野の念仏寺で薬剤師・岸田マキが毒死。傍に愛用の恋人形がないことから、キャサリンは他殺を主張した。さらに上高野三宅八幡宮で、同僚の看護婦桂木加代が、恋人形を抱いたまま絞殺された。殺人容疑者として、さそり座でO型の男性3人が浮かぶが、彼らには完壁なアリバイが…。名探偵キャサリンと恋人浜口一郎が、密室、アリバイ・トリックに挑む。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
miku
2
【再読】キャサリンシリーズ短編集。多分、最初に読んだキャサリンシリーズはこれだったと思う。表題作、いい年した女性が、人形を肌身離さず持ってるっていうのはちょっとあり得ないよなー。話は嫌いじゃないんだけど。次の土鈴の話はまだ分かる。好きな話が多い本だった。2016/05/22
シーラ
1
キャサリンシリーズ。アメリカの元副大統領で大富豪の娘キャサリンと政治家の甥で大学助教授のイチロー。あり得ないサラブレッドぶりと、上品でハイソな生活。そこに金と恋と怨恨の絡む血なまぐさい事件。そのくせ、人形や土鈴、鯉といった現実的なモチーフと京都の四季はリアル。山村ワールドへようこそ。2013/09/02