出版社内容情報
企業経営者と支援者が「対話と傾聴」を通じ、本質的な経営課題に気づき、潜在力を活かして自立的な企業変革への道筋をつける伴走支援。東日本大震災、東京電力福島第一原発事故の被災地復興の現場で、「官民合同チーム」が地元企業の経営支援の中でフレームワーク化してきた伴走支援の手法を、チームを率いた著者が実践経験とともに明らかにする。また、中村和彦南山大学教授による、伴走支援の組織開発的側面の解説を収録。
内容説明
「対話と傾聴」を通じて、企業の本質的な経営課題を経営者とともに明らかにし、解決に向けて経営者自身が動き出すことをサポートする。
目次
第1章 復興の現場から
第2章 対話と傾聴
第3章 潜在力を引き出すメカニズム
第4章 伴走支援の全国展開
第5章 地域再生と伴走支援
第6章 企業と人の潜在力を引き出す社会へ
著者等紹介
角野然生[カドノナリオ]
1964年、東京生まれ。東京大学経済学部卒業後、通商産業省(現在の経済産業省)入省。元中小企業庁長官。2015年に福島相双復興官民合同チーム初代事務局長および福島相双復興推進機構初代専務理事として福島復興に携わり、その後、関東経済産業局長や復興庁統括官を歴任。2021年から中小企業庁長官として、中小企業に対する伴走支援を全国に展開する業務に従事し、2023年退官(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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江口 浩平@教育委員会
9
【経営】プロセスコンサルテーションの具体的な事例を聴いてみたいと思い、オーディブルにて聴了。補助金での支援は一時的に急をしのぐことができても、自走することができるようにしなければ長期的にみたときには支援になっていないことを考えると、著者のような考えで経営者に関われる方や組織が増えることは意味があることだと感じた。また、対話と傾聴によって組織の内側から変革を起こしていくというのは、我々指導主事が学校園に対して行うアプローチと同じであるとも思った。プロセスコンサルテーションについてもっと学びたい。2024/12/29
miohaha
4
お仕事本。中小企業庁の元長官さんですが、とてもわかりやすく、人間味に溢れた文章をお書きになる方で、大変勉強になりました。東日本大震災、その後の原発事故からの復興で尽力された中からの言葉には重みがあります。傾聴力、磨きたいと思います。2025/03/14
かんちゃん
3
知り合いからの推薦本。 福島復興チームの元トップの方が描く中小企業支援。 とてもタメになった。 福島県に住みかつ中小企業との接点が多い私にとって、角野先生が仰る『傾聴』の大切さと難しさは身をもってわかる。 それを粘り強く、福島復興のために下支えしてくださっていたことに感謝しかない。 オススメいただいて本当に良かった。 福島県内で働く人に本当に読んでいただきたい良書だと思います。2025/01/03
ちっち
3
3章の記述が特に秀逸。紹介されていたエドガー・H・社員の本、ぜひ一読したいです。2024/10/09
しぇい
3
経営課題には「技術的課題」「適応課題」があり、経営環境変化が激しい現代は適応課題への対処が重要。これは従来の「課題解決型支援」に併せ、丁寧な対話と傾聴で社長の頭の中から本質を引き出し、変曲点へ誘い主体的変革に持ち込む「課題設定型支援」が重要。 本書ではガイドラインに載ってない誕生背景や意義、心得が解説されてました。 ノウハウを溜めてシェアして、実際には様々な変数が隠れていてケースバイケースな伴走支援の世界を暗黙知から形式知化する意義は大きいし、これを地域再生にまで描き実行できれば素晴らしいなと思いました。2024/08/10
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