光文社新書<br> 犯罪へ至る心理―エティエンヌ・ド・グレーフの思想と人生

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光文社新書
犯罪へ至る心理―エティエンヌ・ド・グレーフの思想と人生

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  • サイズ 新書判/ページ数 304p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784334101343
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C0236

出版社内容情報

令和4年の犯罪件数(刑法犯)は約60万件。その数は減っているが、なくなることはない。なぜ人は罪を犯してしまうのか。ある犯罪学者は3つの段階を経て人は犯罪へと至ると言った。その人物こそが20世紀ベルギーの精神科医・犯罪学者・作家であったエティエンヌ・ド・グレーフ。国際的にも認められた彼は、誰もが罪を犯しうるとしながら、それでも犯罪を防ぐ方法を模索し続けた。本書ではそんな彼の思想と人生を丁寧に辿っていく。

内容説明

日本における二〇二二年の犯罪件数(刑法犯)は約60万件。その数は二〇〇二年より減ってはいるが、犯罪がなくなることはない。なぜ人は罪を犯してしまうのだろうか。ある犯罪学者は、人は三つの段階を経て犯罪へ至ると言った。その人物こそが精神科医・犯罪学者・作家という三つの顔を持ったエティエンヌ・ド・グレーフ。彼は、誰もが罪を犯す可能性があるとしながら、それでも人を信じ、犯罪を防ぐ方法を探し続けた。日本ではまったくの無名であるものの、その功績は国際的に認められ、国際犯罪学会は彼の名前を冠した賞まで設けている。本書では、そんなド・グレーフの思想と人生を辿りながら、人が罪を犯す心理を丁寧に紐解いていく。

目次

第1章 精神科医としてのド・グレーフ―信仰と科学のはざまで(精神医学への道;最初の勤務地での出来事;ロヴァンジュール精神病院での孤立;ボーランの聖母;ド・グレーフの調査;ド・グレーフの解釈;ボーランの聖母の結末;ロヴァンジュールを離れて)
第2章 犯罪学者としてのド・グレーフ―「犯罪者」とラベルを貼るのではなく(犯罪学の歩み;ベルギーにおける犯罪学の状況;第二次世界大戦のなかで;犯罪者とふつうの人;殺人犯の心理;犯罪生成プロセス;ケース・スタディ;犯罪の医学的予防;犯罪の社会的予防)
第3章 作家としてのド・グレーフ―共感本能を取り戻すために(ド・グレーフの人間観;防衛本能;共感本能;目指すべき平衡;犯罪学と文学;ド・グレーフの文学的実践;文学のなかの、犯罪へ至る心理)
終章 ド・グレーフの最期(戦後の活躍;ド・グレーフの最期;それから)

著者等紹介

梅澤礼[ウメザワアヤ]
1979年生まれ。上智大学卒業後、ベルギー政府給費留学生、フランス政府給費留学生として留学したのち、2012年にパリ第1大学史学科博士課程修了。日本学術振興会特別研究員PD、富山大学人文学部准教授を経て、明治学院大学文学部フランス文学科准教授。専門は近代の文学と犯罪学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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読書家さん#2EIzez

4
ベルギー出身の精神科医クレープの日本人学者による紹介本。裁判員本からの流れで手に取りました。幼少期の環境が精神障害者の多い地域で育ったことから自分は形成されたと書いてある。いまから100年前よりベルギーでは人権や今でいう多様性について、身近な草の根から率先して受け入れていた国だった。犯罪は、法にはみだす以前より兆候があり段階を経て誰にも十分ありうることを書いてある。この書は個人単体では、はかりしれない様々な他の遺伝、親子関係、性質がケースごとに書かれており人の理解という厄介な面を良識と時間をかけ判断 2025/02/23

えりー

3
犯罪者も同じ人間であること。 結果(殺害しろ恐喝にしろ、あらゆる事件)が出るまでは必ず過程があることをあらためて考えさせられたが、いつもニュース見て「どうしたらこの事件は防げたのか」やはり答えが出ないまま、犯罪者の思考を身近に関わってる人が変えてくれたら?警察がもっと動いてくれたら?両親がちゃんと向き合ってくれてたら?と、私の中で悶々としてます。 272ページ「性犯罪者は罰するだけでなく、教育が必要な、進化に適応できない人間なのです。」は、とても納得でした!(最近、性犯罪のニュース多い気がして。。。) 2024/01/18

ソーシャ

3
20世紀のベルギーで活躍した精神科医・犯罪学者・作家のエティエンヌ・ド・グレーフの評伝。日本では知られていないものの、国際的には有名な人らしく、具体的な事例を出しながらド・グレーフの生涯と犯罪の心理プロセスについての学説をわかりやすく紹介しています。あとがきで桶川ストーカー殺人事件のことについて触れられていて、著者の犯罪学についての思い入れが感じられました。あと、文学研究者だけあって文章がかなりうまいです。2024/01/03

takao

2
ふむ2024/06/03

おかつ

1
犯罪者とはまず人間であり、単純な類型化では理解したことにならない。犯罪へ至る心理は通常、段階を経るものであり、未来の犯罪者はあらゆる場面においてモラルのレベルを下げていく。この過程において、人は誰かに理解して欲しい、助けて欲しいという気持ちを抱いており、この段階で警察官や法曹が共感的な態度で対応することができれば、最悪の事態を免れることができるかも知れない。人間は防衛本能と共感本能を持っており、この平衡を目指していく必要がある。2024/10/11

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