出版社内容情報
後醍醐天皇は吉野に逃れ、南朝が発足する。室町幕府が優位を築くも、驕った高師直らは専横をきわめ、内部分裂を生む。やがて観応の擾乱が勃発……。紆余曲折の末、足利尊氏・直義も没し、幕府が覇権を確立していく過程をダイナミックに描く下巻。約60年にわたる争いの結末、太平の世は訪れたのか? 近世以降の日本思想に影響を与えた歴史文学の魅力を、最新成果を踏まえた「解説」とともに味わう。
内容説明
後醍醐天皇は吉野に逃れ、幕府が優位を築くも、驕った高師直らは専横をきわめる。やがて観応の擾乱が勃発し…。紆余曲折の末、足利政権が覇権を確立していく様をダイナミックに描く下巻。近世以降の日本思想に影響を与えた歴史文学の魅力を、最新成果を踏まえた「解説」とともに味わう。
著者等紹介
亀田俊和[カメダトシタカ]
1973年、秋田県生まれ。国立台湾大学日本語文学系助理教授。京都大学文学部史学科国史学専攻卒業。京都大学大学院文学研究科博士後期課程歴史文化学専攻(日本史学)修了。京都大学博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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巨峰
44
長大な太平記のうち90話を選んで現代語訳したものの下巻である。時系列がとびとびなので分かりにくいのは上巻同様だが、下巻は上巻に比しはるかに面白かった。というのは、1話でも映画にできそうなほど物語的充実感のある話がいくつもあったこと。(高師直と塩冶判官の話、光厳上皇の話など)太平記の作者が何故か北条泰時はじめ、時頼、義時をめちゃ高く評価してあるのが面白かった。前の時代の方が良かったのかなあー2025/01/31
ossan12345
13
上巻にも増してくだけた分かり易い言い回しが多くて、思わず微笑んでしまう部分もちらほら。「ビビって、牛につないだままの車から躍るように飛び降りたので、車は先に行ってしまった」「あまりに我を忘れてバカ騒ぎしているのがムカつくので」「ビビりまくってみっともない坊主だな」思えば高校の時に初めて古文の現代語訳を読んだときの何だか笑える感じもこんなだったなあ(腰が曲がって二重?になっていた、とか)本編の後の亀田先生の太平記解釈は大変興味深い。2024/03/09
イコ
9
飛び飛びながらもこの時代を何となく知ることができる。北方謙三の小説読んだ後に読んだからまだ分かるが、色んな人が出てくるので、なんの知識も無いと読むのが辛いかもしれない。日本最初の軍用犬?犬獅子がでてきたり、天狗出てきたり、兼好法師にラブレター書かせたり、名刀の話出てきたりと、なかなか面白い。話が脇道にそれるのが多いのが玉に瑕。2024/09/21
八百蔵
6
本編を読みたくなるか?といえば、そこまででもなかった。平家物語からみると、殺伐度が半端ない。騙し合い、裏切り、寝返りは日常で、毀誉褒貶は時の勢力次第。ちょっと弱みを見せたら、作戦に従ってすぐそこで共に戦っていた者がいきなり刃を返してくる。この価値観の世界が本当に好きなんですかね?今の日本人。2024/02/20
はる
5
解説も良かった。各部のはじめに、相関図、あらすじがあるのは良かった本当に混乱します2024/01/25