内容説明
冷たい闇の底、目覚めた檻の中で、鮫島の孤独な戦いが始まった―。自殺した同僚・宮本の故郷での七回忌で、宮本の旧友・古山と会った新宿署の刑事・鮫島に、麻薬取締官・寺沢の接触が。ある特殊な覚せい剤密輸ルートの件で古山を捜査中だという。深夜、寺沢の連絡を待つ鮫島に突然の襲撃、拉致監禁。無気味な巨漢の脅迫の後、解放された鮫島。だが代わりに古山が監禁され、寺沢も行方不明に。理不尽な暴力で圧倒する凶悪な敵、警察すら頼れぬ見知らぬ街、底知れぬ力の影が交錯する最悪の状況下、鮫島の熱い怒りが弾ける。男の誇りと友情を濃密に鮮烈に描く超人気シリーズ第七弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タナー
22
シリーズ第7弾。監禁された檻の中で鮫島が目覚めるところから物語は始まる。自殺した同僚・宮本の故郷での七回忌で、宮本の旧友・古山と会った鮫島に、麻取の寺澤が接触してきた。特殊な覚醒剤密輸ルートの件で、取締局は古山をマークしているらしい。そして深夜、寺澤からの連絡を待つ鮫島は、突然の襲撃を受け拉致・監禁されてしまったのだった....。新宿を離れ、完全アウェイで孤軍奮闘する鮫島。馴染みのメンバーである桃井、晶、藪といった面々は勿論登場しないが、なかなかハードボイルド色の濃いストーリーで楽しめる。 2023/11/03
今夜は眠れない
12
ほんとうに久しぶりの鮫。晶が出てこないのが淋しい。私の鮫のイメージは映画の真田広之。なんとなくパターン化したストーリーの感あり。2015/05/28
Tetchy
9
プロット自体は非常によく練られており、高い水準にあるのだが、公安が絡むおかげで、ストーリーが流れようとするとノッキングを起こすきらいがあるのだ。そういった意味ではやはり前作の方が地味ながらも鮫島らしさが横溢していて良かったように思う。ただ今回もタイトルが素晴らしい。これしかないと云わざるを得ない。2009/05/05
てつ
6
通常のレギュラー陣は今回登場しない。少し寂しいが、それを補うように今回も強烈な個性をもった面々が楽しませてくれる。男の友情。これでもかと襲い掛かる危機。ひがんだ警察社会。やくざとの駆け引き。悲しい恋愛の結末。いつもどおりの盛りだくさんの内容。次へのつなぎとしても期待を持たせる。2013/04/06
スライムボール
5
ハードボイルド感たっぷりで久々に手に汗握りながらページをめくりました! 今までの作品と違う感じですが人死に過ぎでした…2011/10/21