内容説明
近代以前は生活の場であり宗教的・医療的な行為がおこなわれていた海辺は、明治・大正期以降に海水浴の広がりとともにレジャーの楽園になり、男女の出会いや別れ、恋愛の物語を織り成す空間になっていった。戦後には「アメリカ」「太陽族」「湘南」「南国リゾート」などのブームを経て、多様なひと夏の物語を作り出してきている。海辺と恋愛の100年にわたる物語をたどり、海辺がもつ独特の引力を描く文化史。
目次
第1章 物語の発生―夏の海辺と出会い
第2章 明治後期の海辺の物語―口絵と演劇に見るイメージ
第3章 男たちの海辺―文学作品から感性を読む
第4章 映画・スポーツと“肉体”―大正期のまなざし
第5章 不良から太陽族へ―海辺と“アメリカ”
第6章 カリフォルニアと南の島―イメージとしての一九八〇年代
著者等紹介
瀬崎圭二[セザキケイジ]
1974年、広島県生まれ。広島大学大学院文学研究科准教授。専攻は日本近代文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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