内容説明
スクールカーストとは、主に中学・高校のクラス内で発生するヒエラルキーのことで、小学校からその萌芽はみられる。同学年の子どもたちが、集団の中で、お互いがお互いを値踏みし、ランク付けしていることは以前から指摘されており、いじめや不登校の原因となるとも言われてきた。本書では、これまでのいじめ研究を参照しながら、新たに学生や教師へのインタビュー調査を実施。教室の実態や生徒・教師の本音を生々しく聞き出している。生徒には「権力」の構造として映るランク付けが、教師にとっては別の様相に見えていることも明らかに…。本書ではまた、中学生への大規模アンケート調査結果もふまえながら、今後の日本の学校教育のあり方に示唆を与える。
目次
第1章 「スクールカースト」とは何か?
第2章 なぜ今、「スクールカースト」なのか?
第3章 「スクールカースト」の世界
第4章 「スクールカースト」の戦略
第5章 教師にとっての「スクールカースト」
第6章 まとめと、これからのこと
著者等紹介
鈴木翔[スズキショウ]
1984年、秋田県生まれ。群馬大学教育学部卒業。現在、東京大学大学院教育学研究科博士課程。東京大学社会科学研究所学術支援専門職員。専門は教育社会学。主な研究テーマは中高生の交友関係
本田由紀[ホンダユキ]
1964年、徳島県生まれ、香川県育ち。社会学者。東京大学大学院教育学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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