内容説明
竹山聖は、21世紀の世界を変えるであろう日本の天才建築家のひとりである。名前に「聖」とあるために、語ることは予言めいていてよく当たる。独身者のみならず、脱独身を目指す方にも、ご一読いただきたい。建築家は、楽しいウンチク家である。
目次
1 歴史が変わる
2 精神的独身者の時代
3 在庫としての独身者
4 アンチファミリー
5 ひとり住まいのメリット
6 ニセモノの街
7 データが示す未来
8 自由の領分
9 設計をとおして学んだこと
10 住まいは聖地である
著者等紹介
竹山聖[タケヤマセイ]
1954年12月24日大阪府豊中市に生まれる。京都大学から東京大学大学院に進学。在学中の79年設計組織アモルフを創設して設計活動を開始。たて続けのコンペ入選で注目を集める。作品に87年「OXY乃木坂(アンドレア・パッラディオ賞’91)」89年「D‐HOTEL大阪」「強羅花壇」91年「青山TERRAZZA」「TBS“ニュース23”ガラスの祭壇スタジオセット」など。92年より京都大学助教授。学生たちと古代都市遺跡を訪れ、都市発生を探求しつつ、現代都市のヴィジョンを構想。95年「神戸新首都計画」「Mid Wales Center for the Art」(Best 6)。96年ミラノ・トリエンナーレ日本チームコミッショナー。98年よりスペイン・ヴァレンシア工科大学、99年よりパリ・ラヴィレット建築大学で学生の指導にあたっている
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感想・レビュー
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いのふみ
2
「独身者」は「精神的な独身者」と解釈した方がいいかもしれない。多義的で、ミニマムだが豊かであるなど、従来の住居観を根本から覆すところから始まる。少年でも大人でもない態度や、意見を表明することに留保を貫く。他者と関わるがゆえの孤独(ジョンとは違う孤独)。論争や対話ではなく独り言を好み、内なる闇への旅をする。静かに自意識を暖める。そんなジョージ・ハリスンや太宰治の「女々しさの勁さ」に通底する。2018/04/30
マッピー
2
この本は、家族や店舗などの付属物のつかない、純粋にひとりの人間のための住まいの在り方を考えている人には、とても勉強になると思う。 ひとりで住まうからこそ家のなかに動きを作る。 その動きは光だったり空気だったり。 衣食と同じくらいに人間にとって大切な住宅についてを、本筋よりうんちくの方が多いような気がするけど、真っ向からきちんと書いている本だから。 2015/02/21
kousue
0
衣食住の住はインテリアだけに非ず。もっと幅広く捉えた"住まい"について考えるきっかけを生むであろう一冊。10年も前に書かれてますが、共感するところ多々あり。建築家の書いた本の中でも比較的読みやすいと思います。建築を学ぶ人たち(とくに住宅課題に取り組んでいる人)はもちろん、それ以外の人も(むしろその人たちにこそ)読んでほしいなあ。2013/01/24
naniwano03
0
読むと住宅に対する自分の中のステレオタイプを発見できる。
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