内容説明
本書は現行の交通社会をより長く持続させ、かつ二酸化炭素問題解決の目標を達成するための交通体系のあり方を探り、都市交通計画の方向性と今後の課題について議論を深める材料を提供すべくまとめた。交通・運輸部門のなかで二酸化炭素の削減を考える時、その対策は交通需要の発生をいかに最小限におさえられるか、発生した交通需要をいかにスムーズに流せるかにつきる。本書は、これらの方法論を整理したTDM(交通需要マネジメント)戦略の私論である。
目次
第1章 地球環境問題と温暖化
第2章 交通・運輸部門における二酸化炭素排出量の現状と将来
第3章 地球環境問題と交通
第4章 環境管理を組み込んだ欧米の都市交通計画
第5章 自家用車と公共交通システム(二酸化炭素削減のためのTDM私論1)
第6章 業務用自動車の需要抑制(二酸化炭素削減のためのTDM私論2)
第7章 物流変革による交通需要抑制(二酸化炭素削減のためのTDM私論3)
第8章 終章―交通・運輸分野の地球環境対策としての課題
補章 地球温暖化対策の新たな視点
著者等紹介
高田邦道[タカダクニミチ]
日本大学理工学部交通土木工学科教授・工学博士。1941年大分県生まれ。1966年日本大学理工学部交通工学科卒業。日本大学大学院理工学研究科建設工学専攻修了後、専任講師、助教授を経て、1989年から現職。1986年工学博士。1988年と1996年、国際交通安全学会論文部門学会賞を2度受賞。土木学会、交通工学研究会、日本都市計画学会等、学会の会員・評議員、建設省自転車道整備検討委員会委員長、東京都TDM検討委員会委員、千葉県UTMS協議会会長等の専門委員会委員を多数務める
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