出版社内容情報
15世紀半ば、琉球国に突如大量に現れた青銅製の梵鐘。そのほとんどに豊前国小倉の鋳物師が関わっていたという。彼らはなぜ東シナ海をまたいで広く活動することができたのか。金属文化の伝播を概観し、北部九州の鋳物師の動向や産地ごとの鐘の特徴を追う。「万国津梁の鐘」をはじめとする琉球鐘発生の謎と展開に迫り、中世社会の一側面を描く。
内容説明
一五世紀半ば、琉球国に突如大量に現れた青銅製の梵鐘に、渡航した小倉の鋳物師が関わっていたという。彼らはなぜ東シナ海をまたぎ活動できたのか。北部九州の鋳物師の動向や鐘の特徴から、琉球鐘発生の謎と展開に迫る。
目次
琉球の梵鐘が語るもの―プロローグ
金属文化の伝播(鋳物の起源;古代の鋳造技術;古代の鋳造製品;鍛治と鋳物の分離はいつか?;末法思想の出現と青銅器)
小倉鋳物師(小倉鋳物師の遺跡;小倉鋳物師の製品と活動;小倉鋳物師の作業復元;企救の国の金属文化)
北部九州の鋳物師と梵鐘(梵鐘を知る;鐘に見る鋳物師の活動)
琉球鐘の謎(琉球鐘と小倉鋳物師;琉球鐘の大工と工人集団)
小倉鋳物師の琉球渡航と大内氏―エピローグ
著者等紹介
松井和幸[マツイカズユキ]
1955年、富山県に生まれる。現在、同博物館名誉館員、たたら研究会委員、博士(文学)
新郷英弘[シンゴウヒデヒロ]
1976年、佐賀県に生まれる。現在、芦屋釜の里館長、博士(国際文化)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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