出版社内容情報
人々をよりよき教育を通じて、有用な人材に創りかえることができる。こうした<近代教育>の理念に、今日、謎を感じる人は少ない。誰もが真の教育の不在を論じ、もっとよい教育方法があるという。教育がよくなれば問題は解決する。教育は本来よいものであって社会がわるいのだ。ここには、われわれが自明視してしまっている、教育にまつわる前提命題がある。「個性の生産」「青少年問題という神話」「学校という組織」「教育権論の社会学」などの問いを設定し、近代教育からの自由を追求する試み。
Ⅰ 家族と教育にまつわる<知>
第一章 表象としての家庭
第二章 青少年問題という神話
Ⅱ 学校と教育にまつわる<知>
第三章 個性の生産
第四章 学校という組織
第五章 テクストと主体生成
第六章 自己言及する教育学
Ⅲ 国家と教育にまつわる<知>
第七章 行政と学政──国民国家と地域支配
第八章 教育権論の社会学
あとがき
索引
内容説明
「青少年問題という神話」「個性の生産」「学校という組織」「教育権論の社会学」といった問いを設定し、近代教育を支える言説的・物質的な構造を析出する試み。
目次
1 家族と教育にまつわる“知”(表象としての家庭;青少年問題という神話)
2 学校と教育にまつわる“知”(個性の生産;学校という組織;テクストと主体生成;自己言及する教育学)
3 国家と教育にまつわる“知”(行政と学政―国民国家と地域支配;教育権論の社会学)
著者等紹介
森重雄[モリシゲオ]
1956年奈良県生まれ。東京大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。電気通信大学電気通信学部教授
田中智志[タナカサトシ]
1958年山口県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。山梨学院大学法学部教授
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