出版社内容情報
キリスト教原理主義者の中には,聖書の創世神話を文字通り主張する人々がいる。アメリカの教育現場で続く進化/創造の争いをルポ。
内容説明
アメリカは人種的にも、文化的にも、宗教的にも多様である。この多様な価値観を受け入れ、それでもなお一つの全体社会として存立する道を模索している。はたして公立学校は、宗教的多様性を尊重しながら、かつ「国家と宗教」の分離原則を維持できるようなカリキュラムを作れるのだろうか。無信仰をふくめ、あらゆる信仰の学生を受け入れられるような学校社会を作れるのだろうか。教育現場を舞台にした三つの事件を追って、もう一つのアメリカをリポートする。
目次
第1章 アメリカの創造論運動―「創造vs進化」論争史
第2章 創造論大学院取り潰し事件
第3章 サンフランシスコ州立大学ケニヨン事件
第4章 ヴィスタ教育委員会乗っ取り事件
第5章 第三のスコープス裁判に向かって
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
伝奇羊
7
「アメリカでは進化論を教える事を禁じる州がある。」こんな話を聞いて本当なのか?と手に取ってみた。書かれているのは主にカリフォルニア州での出来事。 1993年の世論調査の結果「地球の歴史は一万年ヒトは神が作った」47%「神は生物の発達に関与してきてヒトが生まれた」35%「神の関与なしに生物は発達してきた」11%「わからない」7%。最近では創造論も理論武装している。創造研究所博物館の展示は面白そう。「地球ができて一万年しか経っていない」!?「方舟」云々については昆虫はもれなく載せれたの?とか質問したくなる。2025/04/22