出版社内容情報
1945年のシャフリル内閣から63年に西イリアン行政権が移管されるまでの時期を対象に,インドネシア政治の展開を政党と軍の推移と変容を軸に関係諸国の視点も加えて分析する。
【目次】
略語一覧
序 章
第1部 主権獲得の過程
はじめに
第1章 リンガルジャティ協定への政治過程
第2章 レンヴィル協定と社会党の分裂
第3章 ハーグ協定と連邦制国家の承認
第2部 国家統合の政治過程と西イリアン問題
第4章 西イリアン問題の展開
第5章 「議会制民主主義」期の政党競争とナショナリズム
第6章 国軍の政治組織化の過程と西イリアン問題
第3部 アジアの冷戦と西イリアン問題
第7章 アメリカの対インドネシア政策と西イリアン問題
第8章 インドネシア共産党の発展と戦略の変容―契機としての西イリアン問題
終 章 非植民地化の政治過程―特徴と帰結
あとがき
参考文献
索 引
目次
第1部 主権獲得の過程(リンガルジャティ協定への政治過程;レンヴィル協定と社会党の分裂;ハーグ協定と連邦制国家の承認)
第2部 国家統合の政治過程と西イリアン問題(西イリアン問題の展開;「議会制民主主義」期の政党競争とナショナリズム;国軍の政治組織化の過程と西イリアン問題)
第3部 アジアの冷戦と西イリアン問題(アメリカの対インドネシア政策と西イリアン問題;インドネシア共産党の発展と戦略の変容―契機としての西イリアン問題;非植民地化の政治過程―特徴と帰結)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kenji Suzuya
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インドネシアのナショナリズムの変容過程について、建国からスカルノ体制転覆直前までの時期を扱って分析する。政治過程として独立時のオランダとの交渉過程や、西イリアン問題、政治勢力としての国軍や共産党に着目する。この時期を通じて、ナショナリズムの担い手が各種政党から共産党へと移り、またその対抗組織としての国軍も台頭した。本書はかなり丹念に緻密に事実を追っているが、それが半面くどくもあり、全体の見取り図や構造を明快に示していないため、かえってせっかくの内容が伝わりにくくなっている。2014/12/30