出版社内容情報
長期にわたって難航した交渉過程を,豊富な史資料を基に詳細に跡づけ,彼我の思惑,政治的スタンスの相違,背景事情等を分析・究明した労作。付録に関連外交文書を収める。
【目次】
第1章 賠償条件の成立をめぐる比米・日米交渉
はじめに
Ⅰ 比米交渉
Ⅱ 日米交渉
Ⅲ サンフランシスコ講和会議
おわりに
第2章 官僚的守勢と政治的攻勢、1951年10月-1953年4月
はじめに
Ⅰ 人事・機構・政策決定過程の特徴
Ⅱ 津島=エリサルデ予備会談
Ⅲ 交渉の「進展」
Ⅳ 交渉の頓挫―フィリピンの回答
おわりに
第3章 官僚的積極外交と現実的政治外交、
1953年5月-1954年4月
はじめに
Ⅰ 岡崎=ネリ交渉
Ⅱ 大野=ガルシア予備交渉
Ⅲ 永野=ガルシア交渉
Ⅳ 調整から調印へ―大野・ガルシア覚書―
おわりに
第4章 正式会談の失敗、1954年4月―日本外務省記録を中心に―
はじめに
Ⅰ 正式会談の開始
Ⅱ フィリピン上院の反対
Ⅲ 非公式会談
Ⅳ 事態収拾策
Ⅴ 背景要因の分析
おわりに
第5章 エルナンデス報告と吉田=ラウレル会談、
1954年5月-12月―ホセ・P・ラウレル史料を中心に―
Ⅰ エルナンデス報告
Ⅱ フィリピンの交渉再開への攻勢
Ⅲ 吉田=ラウレル会談、1954年11月
まとめ
第6章 総額決定交渉、1954年12月-1956年1月
はじめに
Ⅰ 鳩山内閣と交渉の停滞
Ⅱ 総額決定交渉、1955年3月-5月
Ⅲ フィリピンの結束と日本の乱れ
Ⅳ 賠償問題の内政化
Ⅴ フィリピンの修正への譲歩
まとめ
第7章 協定文作成交渉と争点(1)、1956年2月-4月
はじめに
Ⅰ ト部=ネリ予備交渉
Ⅱ 旧自由党系の貿易拡大条項の要求の再燃
Ⅲ 藤山特使派遣の経緯
Ⅳ 条文作成交渉の難航
Ⅴ 主な条項をめぐる争点
おわりに
第8章 協定作成交渉と争点(2)、1956年5月-7月
Ⅰ 調印から批准へ:友好の論理
Ⅱ 友好関係の選択
Ⅲ おわりに―贈与か交換か―
総合文献
付 録
あとがき
索 引
目次
賠償条項の成立をめぐる比米・日米交渉(比米交渉;日米交渉;サンフランシスコ講和会議)
官僚的守勢と政治的攻勢、1951年10月‐1953年4月(人事・機構・政策決定過程の特徴;津島=エリサルデ予備会談;交渉の「進展」;交渉の頓座―フィリピンの回答)
官僚的積極外交と現実的政治外交、1953年5月‐1954年4月(岡崎=ネリ交渉;大野=ガルシア予備交渉;永野=ガルシア交渉;調整から調印へ―大野・ガルシア覚書)
正式会談の失敗、1954年4月―日本外務省記録を中心に(正式会談の開始;フィリピン上院の反対;非公式会談;事態収拾策;背景要因の分析)
エルナンデス報告と吉田=ラウレル会談、1954年5月‐12月―ホセ・P.ラウレル史料を中心に(エルナンデス報告;フィリピンの交渉再開への攻勢;吉田=ラウレル会談、1954年11月)
総額決定交渉、1954年12‐1955年1月(鳩山内閣と交渉の停滞;総額決定交渉、1955年3月‐5月;フィリピンの結束と日本の乱れ;賠償問題の内政化;フィリピンの修正への譲歩)
協定文作成交渉と争点(卜部=ネリ予備交渉;旧自由党系の貿易拡大条項の要求の再燃;藤山特使派遣の経緯;条文作成交渉の難航;主な条項をめぐる争点;調印から批准へ―友好の論理;友好関係の選択;おわりに―贈与か交換か)