出版社内容情報
サルトルは知識人の役割を語りヴェイユにふれて,彼女が「労働生活に耐え搾取について明晰な体験をもった」ことに言及した。その稀有な体験の貴重なドキュメントである。
抑圧、疎外の現実から主体的立場を
回復するとはどういうことか。
ここに現代の生々しい証言を送る。
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【目次】
序文 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ アルベルチーヌ・テヴノン
アルベルチーヌ・テヴノン夫人にあてた手紙三通
ある女性への手紙
ボリス・スヴァリーヌへの手紙
Xへの手紙の断片
工場日記
断片
工場長への手紙
金属工業女子労働者の生活と罷業(工場占拠)
ある組合員への公開状
オーギュスト・デトゥーフ氏への手紙
北部の紛争から引き出すべき教訓に関する考察
企業内の新しい内部制度のための計画の諸原理
合理化
労働の条件
工場生活の経験
奴隷的でない労働の第一条件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
90
いやいやこれは驚きました。現代で謂う処の「社畜」は『美と詩(≒言葉で綴られた詩や文学のことではなく、詩によって彩られた生活全般)』で脱却できるとのこと。難解だけどけどなんかわかる。そして、それらはアニミズム(≒神道)に共通性を有するとのこと。私が知っている「美の思想」は一味も二味も違った見解でなんか嬉しい!2025/09/16
roughfractus02
9
本書は『工場日記』とその周辺の論考ノートを収める。ルノー工場で時間と空間を数値化され、労働力して扱われることで生じる実存と、システムとして扱われ悲鳴をあげる工場内の人々の状況でのその記述には、マルクス主義の労働観を掘り下げ、さらにマルクスの資本主義解釈の背景に資本の無際限の拡大という一方向性(シンギュラリティ)を見出す洞察が時折噴出する。『重力と恩寵』の「脱創造」を念頭に置くと、資本主義の背後に宗教的な終末論の始まりと終わりの一方向的な時空を垣間見る著者は、宗教に距離を置きつつも神と対話したように思える。2026/09/27
きのみ
5
「わたしの周りにべたべたとへばりついていて、当たり前を“当たり前”と思わせている何かを知りたい」と言ったら「そんな難しいことを」と返された。 だがその彼は恐らく社会では成功している人間だろう。いわゆる一流大学に入学、名の知れた企業に就職したのだから。 彼女の本は半世紀以上前のもの。それなのに彼女が記した当時の現状や課題はこの豊かになったはずの現在の日本で起きていることと何ら変わらないと思った。 彼らが見つめた先にあった何かを私はまだ掴めていないが、掴めた人間も未だ次のステップへ踏み出してもいないと思う。2014/05/26
Hiroki Nishizumi
3
一文一文が心の襞に沁み込むような気がする。何度読み返しても心に響く。状況は約百年前と変わっていない。それでよいのだろうか、否違うはずだ。どうすればよいのだろうか、考えよ。2023/07/11
Hiroki Nishizumi
3
四半世紀ぶりに読了。依然状況は変わっていない。自ら工場労働者として働き、そこで机上の理論のはかなさと理想へのギャップを綴った名著。自分としては(読めなかった資本論)やカムイ伝よりも具体的な階級闘争記録。定期的な再読と考察が必要だと感じる。p.193に書いてあるように、奴隷に落ちないためには永遠の努力が必要なのだ。2012/05/04




