目次
第1章 近代イギリス保守主義の起源
第2章 ベンジャミン・ディズレーリとロバート・ピール
第3章 ランドルフ・チャーチルとトーリー主義
第4章 ウィンストン・チャーチルの保守主義
第5章 サッチャリズムの批判的検討
第6章 サッチャリズムとフォークランド戦争
第7章 サッチャリズムとIRA
第8章 サッチャリズムと教育改革
第9章 デイヴィド・キャメロンの試行錯誤
著者等紹介
戸澤健次[トザワケンジ]
1949年愛知県に生まれる。1974年京都大学法学部卒業。1978年京都大学大学院法学研究科博士課程退学。1978年愛媛大学法文学部助手。1988年愛媛大学法文学部教授。2015年愛媛大学法文学部定年退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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スターライト
5
最近、保守主義関係の本を読んでいるのだが、さてイギリスの場合はどうなのか気になり、本書を手に取ってみた。著者はそもそも保守主義の定義が明確でないことを冒頭明らかにしており、たしかに保守党のとった政策を見ていくと、守るべき確固としたものを受け継いでいくというよりも、国民を構成する層を念頭に置いて、いかに多数の層(20世紀以降はもっぱら労働者層)に支持を広げていくかが意識されていく。ともすれば労働党より踏み込んだ労働者保護の政策もとられしたたかさが印象に残る。多くのページをサッチャーに割いていることも特徴。2022/07/30