内容説明
「生物学の哲学」では、既存の人文系、哲学系という枠を超えて議論が繰り広げられている。本書は、日本における「生物学の哲学」の中心的研究者たち9人が、進化論を軸に、科学哲学、生物学、システム理論、数学、物理学、心理学、人類学、歴史学、倫理学など様々な分野と接点を持って、バラエティある話題を展開する。原理的な問題から個別的な問題へと読者を誘う1冊。
目次
第1章 自然選択の単位の問題
第2章 生物学的階層における因果決定性と進化
第3章 生物学における目的と機能
第4章 進化論における確率概念
第5章 理論間還元と機能主義
第6章 種問題
第7章 系譜学的思考の起源と展開:系統樹の図像学と形而上学
第8章 人間行動の進化的研究:その構造と方法論
第9章 進化倫理学の課題と方法
著者等紹介
松本俊吉[マツモトシュンキチ]
1963年生まれ。東北大学大学院文学研究科博士後期課程中退。現在、東海大学総合教育センター教授。専門は科学哲学、特に生物学の哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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メルセ・ひすい
4
14-2 赤13-78 ☆進化現象は決定論的なのか…生物学的実在とは何か?誰でも自問したくなる。それは世界をどう理解するかに繋がる。生物学の哲学は三つのアプローチが①科学哲学の一般的な問題(科学と非科学の境界設定問題等)を生物学の事例を用いて考察する。②生物学に内在する概念的・論理的問題(遺伝子や種の本性に関する問題等) 多くはこの二つである。③生物学と他分野との界面に生じる問題の研究=進化論・倫理学の関係つまり進化倫理学である。(°∀°)b ただし今人文系の出版は危機。ぜひアプローチを(=⌒▽⌒=)2010/10/04
たるとじい
1
なかなか面白い。生物学をやっているとつい抜け落ちがちな定義とかを見つめ直すいい機会。もっとこういう話を読みたいもの。2018/05/20
コマイヌ
0
4・5章が個人的にげきやばだった。説明‐還元‐物理・作動要素2017/09/14