出版社内容情報
因果探索の本質を伝えることを目的とし、専門性と実践性を兼ね備えた一冊。
理論・アルゴリズム・応用の全体像を丁寧に整理する。
本書は、因果探索の本質を伝えることを目的としながら、専門性と実践性を兼ね備えることをめざしたものである。PCアルゴリズムやLiNGAMといった代表的な手法に加え、カーネルを用いた独立性や条件付き独立性の検定法、情報量規準や周辺尤度に基づく構造学習など、理論・アルゴリズム・応用の全体像を一貫して丁寧に整理する。実務家はもちろん、大学院生や研究者にも因果探索の確かな指針を与える一冊である。心理学やマーケティングの現場でグラフィカルモデルを活用する際にみられる誤解や恣意的な使用にも警鐘を鳴らし、理論に裏づけられた正しい手法をわかりやすく解説する。
【目次】
第0章 やさしく学べる因果探索
第1章 確率と統計の基礎
1.1 確率変数
1.2 多変量の確率分布
1.3 逆Wishart分布
1.4 最尤推定
1.5 統計的検定の考え方
付録 命題の証明
問題1~18
第2章 グラフィカルモデル
2.1 条件付き独立性
2.2 グラフの分離性
2.3 グラフによる条件付き独立性の表現
2.4 Chow-Liuアルゴリズム
付録 Primアルゴリズム
問題19~29
第3章 カーネルによる独立性と条件付き独立性の検定
3.1 再生核Hilbert空間
3.2 独立性の検定:HSIC
3.3 条件付き独立性の検定:KCI
付録 命題の証明
問題30~43
第4章 PCアルゴリズム
4.1 PCアルゴリズムの概要
4.2 PCアルゴリズムにおける条件付き独立性の検定
4.3 骨格の生成
4.4 骨格に矢印の向きをつける
問題44~53
第5章 LiNGAM
5.1 Direct LiNGAM
5.2 多変数への拡張
5.3 識別可能性
5.4 独立成分分析(ICA)
5.5 ICA LiNGAM
5.6 最短経路問題を用いた交絡への対応
付録 命題の証明
問題54~69
第6章 情報量規準と周辺尤度
6.1 AICとBICの概要
6.2 離散変数の周辺尤度
6.3 連続変数の周辺尤度
6.4 BICの本質
6.5 AICの本質
付録 命題の証明
問題70~78
第7章 スコアベースの構造学習
7.1 スコアベースの構造学習の概要
7.2 情報量規準による構造学習
7.3 周辺尤度による構造学習
7.4 順序を仮定しない場合
7.5 BDeu
7.6 森の構造学習
付録 命題の証明
問題79~100
目次
第0章 やさしく学べる因果探索
第1章 確率と統計の基礎
第2章 グラフィカルモデル
第3章 カーネルによる独立性と条件付き独立性の検定
第4章 PCアルゴリズム
第5章 LiNGAM
第6章 情報量規準と周辺尤度
第7章 スコアベースの構造学習
著者等紹介
鈴木讓[スズキジョウ]
大阪大学教授、博士(工学)。1984年早稲田大学理工学部卒、1989年早稲田大学大学院博士課程修了、同大学理工学部助手、1992年青山学院大学理工学部助手、1994年大阪大学理学部に(専任)講師として着任。Stanford大学客員助教授(1995年~1997年)、Yale大学客員准教授(2001年~2002年)などを経て、現職(基礎工学研究科数理科学領域、基礎工学部情報科学科数理科学コース)。データ科学、機械学習、統計教育に興味をもつ。日本で最初のベイジアンネットワークの研究者とされる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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