出版社内容情報
知人の死を知らされて,葬儀に参列する。死者をあの世へ送る一連の儀式……この儀礼のひとつひとつに隠された意味とは?本書は,日本人の葬儀の歴史的変遷,日本各地に長く伝えられてきた葬送・墓制の実際とその意味を詳述することを通して,私たちの死生観や他界観,民俗的心性を明らかにしようとする。今後の葬儀のあり方を考える上で参考になる本といえよう。
内容説明
知人の死を知らされて、葬儀に参列する。死者をあの世へ送る一連の儀式…この儀礼のひとつひとつに隠された意味とは何か。日本の各地で古来より、毎日のように執り行われてきた葬送の儀礼にも、近代化と都市化の波が押し寄せ、自由葬や散骨といった新しい葬儀方法、葬儀をとりしきる葬儀屋、墓の問題などが、取り沙汰されている。本書は、日本人の葬儀の歴史的変遷、日本各地に長く伝えられてきた葬送・墓制の実際とその意味を詳述することを通して、私たちの死生観や他界観、民俗的心性を明らかにしようとする。
目次
現代人の死―序にかえて
1 葬儀の深層(葬送儀礼;米の霊力;火とケガレ;生と死と水辺の石)
2 葬儀の歴史(古代天皇の葬送と殯宮;平安貴族の葬送儀礼;中世の葬儀;近世の葬送習俗)
3 他界への憧憬(盆に来る霊;人を神に祀る風習;儀礼と他界観;花いちもんめ)