出版社内容情報
現代の生活空間には「物」があふれている。大量生産によってうみ出され,インダストリアル・デザインを施された「物」たち。ウォークマンやサンリオ商品,OA機器などのデザインを分析しながら,本書は,現代における人間と物との関係をあざやかに解く。いわゆる「記号の消費」の終焉を大胆に宣告し,「誘惑性」の概念から消費社会のゆくえを探る画期的論考。
内容説明
社会を流通する商品に与えられるデザインは、消費者の価値観を反映し、またそれに影響している。これは、時代を促えるための大きな手がかりになるはずだ。本書は、現代思想の知見を駆使しながら、インダストリアル・デザインを分析してゆく。それは、思想史上これまで軽視されてきた「物の哲学」の新たな誕生への試みでもある。
目次
第1章 消費社会と物
第2章 内面化とギャジェット化
第3章 キッチュとしての商品
第4章 誘惑する商品
第5章 時代の言語としてのデザイン
第6章 テイストとは何か
第7章 物への関心
第8章 インテリアの領域
第9章 インターフェイス
第10章 スピード哲学