内容説明
爛熟した王朝文化の土壌に花ひらいた奔放な愛と夢とユーモアの世界。平安後期の名作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なにょう
12
平安後期の物語文学の傑作。惜しむらくは欠落部分があり、４分の一程度しか伝わっていないとか。だが、それを差し引いても十分に面白い。姉の婚約者とそれと知らずに契りを結んだ姫君は…ハーレクインじゃあるまいし、なのだが、心理描写は克明で、中々心が通じ合わない姫君と運命の殿方…ますます少女漫画かなんかみたいだ。けど、数百年後の今読んでもそりゃそういう時はそう思うわな…としみじみ共感できて面白い。★後半、「虫めずる姫君」収録。愛子さまはたしかに虫めずる姫系だな。2016/11/26
