内容説明
明智光秀は、阿智使主を始祖とする渡来人・東漢氏の末裔で、風水術をもって、築城、都市計画をよくする陰陽師でもあった。その使命として、天皇を中心とする国造りを託せる最強の武人を求め、山崎の合戦からひそかに生還し、キングメーカーを志向して転変する。光秀変成を説得力をもって描く、画期的な時代長編書き下ろし。
著者等紹介
戸矢学[トヤマナブ]
1953年、埼玉県生まれ。國學院大學文学部神道学科卒。神道・陰陽道研究において、独自の視点からアプローチを提示し、常に新たな問題・課題を提起する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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獺祭魚の食客@鯨鯢
42
明智光秀が天海僧正として家康の片腕となり江戸を風水により守られたまち作りをしたという伝説は有名。 正親町天皇など宮中とのつながりも含め、前半生が謎であるということを逆手に取って、最後に「餅を食ったのは家康」という後年の狂歌は本当だった?。() 秀頼や家光でさえま秀吉、秀忠の実子でなかったという話もまことしやかに伝わる。庶民が望ようなストーリーは万人受けするのでとても面白い。2021/09/22
poke
4
明智光秀が陰陽師だったというあくまで物語のつもりで読み始め、本当かも、と思い本を閉じた。利休についても、秀吉についても、いわれてみればそうかもしれない、と半ば本気で思い始めている。影響されやすいな、私笑。2015/10/04
こうめい
1
史実の明智光秀像とはかけはなれており、明智光秀が陰陽師だったりなどと題材の設定はおもしろかったけど、クライマックスかけてしりすぼみになったのは残念。最後も中途半端な感じだったし、もうひと盛り上がりほしかった。2013/05/19
非日常口
1
明智光秀が陰陽師だったら。そもそも秀吉が天下を取った時点で、秀吉の都合の良いように書きかえられてている歴史は多分にあるはずで、それまで信長の腹心だった光秀が手のひらを返す理由は一体なんだったのか。利休は商人であるという点から考察された利休像もおもしろく、ひとつの説としてとても面白く読めました。2012/10/10
ふじ
1
明智光秀が陰陽師だったら、という設定の小説です。「んなアホな」と思ってしまいがちだが、説得力のある考察なので「もしかしたら…」と感じてしまった。しかし根本から聞き慣れている『明智光秀』からかけ離れているので、合う合わないが出てくるかも。一風変わった光秀の創作小説が読みたい方にオススメです!2010/01/16
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