内容説明
書状や和歌などにのこされた季節の美しい日本語をすぐれた書で味わう。釈文(読みにくい筆跡を一般の字体に直したもの)を付けて、くずし字なども読みやすく。一点ごとに筆者や書の内容についての詳しい解説。懐紙とは何か、花押とは…書に関することばのコラム。文字の伝来に始まる日本書道の歴史を概観。学士院賞・朝日賞受賞の古筆学の第一人者による監修。
目次
藤原伊房筆・藍紙本万葉集切
藤原定実筆・巻子本古今和歌集切
藤原基俊筆・山名切
後柏原天皇筆・和漢朗詠集断簡
中山親綱筆・聚楽第行幸和歌懐紙
藤原定信筆・戸隠切
伝藤原行成筆・伊予切
伝源俊頼筆・尼崎切
藤原基俊筆・多賀切
伝藤原公任筆・公実集切〔ほか〕
著者等紹介
小松茂美[コマツシゲミ]
大正14年(1925)、山口県生まれ。柳井中学校卒。広島鉄道局勤務を経て、昭和28年東京国立博物館に入る。書跡室長・美術課長を歴任。昭和61年定年退職。同4月、みずから創始した古筆学の普及・定着を標榜して古筆学研究所を設立・主宰。15年間にわたる活動を牽引。現在、センチュリー文化財団理事・同ミュージアム館長。文学博士
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