感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆう
0
「狭き門」「田園交響楽」「贋金つかい」「アンドレ・ワルテルの手記」を収録。狭き門とアンドレ・ワルテルの手記が良かった。好きな人と一緒になりたいという気持ちの一方、そうすることができない状況の中での葛藤に、強く共感した。2014/08/05
京
0
《狭き門》 "現世における見返り/幸福を求めない"という「犠牲」がアリサにとっての「徳」であり、アリサは、その「徳」をジェロームに喜ばれたいがため目指した..(ジェローム)「私たちはラテン語訳の福音書を手に入れ..彼女がついてきそうにもない勉強には、ほとんど興味を持とうとしなかった。...私の精神は彼女に合わせてその方向を選んでいたのだ」アリサはジェロームの(神に勝る)自分への愛(それが彼を神の方向へ導いたことも理解しつつ)を彼の徳への到達に邪魔だとして退けようとする。そして彼と現世の喜びを拒絶し死んだ。2018/07/06