内容説明
高校野球の開催を目的に建設され、改修をくり返しながら、「野球の聖地」として君臨しつづける阪神甲子園球場。大正・昭和・平成・令和にわたって、数々の名勝負・感動シーンを生んだボールパークの鮮烈な全史!
目次
1章 1872年~1923年 阪神甲子園球場、誕生の前夜
2章 1924年 不断の努力で、大運動場が落成
3章 1924年~1936年 夏の甲子園、熱闘の幕が上がる
4章 1936年~1950年 戦禍に耐え、復興へと歩みだす
5章 1951年~1964年 経済は成長し、野球人気も沸騰
6章 1965年~1985年 幾多の伝説を生んだグラウンド
7章 1986年~2006年 幻と消えた「ドーム化」計画
8章 2007年~2024年 大改修され、次の100年へ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鉄之助
176
「阪神電鉄はプロ野球をホントは作りたくなかった?!」など…面白ネタがいっぱい。甲子園の誕生秘話に留まらず、日本の野球事始めプロの球団がどのように始まったかが、多くの文献・貴重な証言でわかり安くコンパクトにまとめられている。著者がスポーツ新聞の元・記者だけに見出しがキャッチーで読みやすかった。各章ごとの「こぼれ話」も応援に本物のゾウが登場など、意外性たっぷりのトリビア満載。何よりも著者が実際に足を運んで球場周辺を追加取材したリアル感がたまらない。100年のメモリアルイヤーの”際物”を超える読みごたえがあった2024/09/01
ma-bo
79
先日、100周年記念クラシックシリーズと銘打ち巨人をスイープした阪神。甲子園は100年を迎えた。高校野球、阪神タイガース、そして野球の聖地甲子園球場。大正、昭和、平成、令和にわたり数々の感動、名勝負を生んだボールパーク「甲子園球場」の歴史を振り返る全史。 2024/08/03
サーフ
11
カープファンの自分でも他の野球場と比べて「甲子園球場」は特別な存在2025/04/25
ココアにんにく
10
2024年8月1日の甲子園100周年記念イベントをスタンドで見られた幸運は忘れがたい体験でした。渡辺謙さんとの「甲子園、いやさか」まさに夢のような瞬間でした。この感動がきっかけで、本書を手に取ることにしました。甲子園を中心に据えて振り返る歴史は新たな発見がありました。完成までの経緯は特に興味深く、高校野球人気の沸騰、阪急との競争、武庫川改修計画の見直しや鳴尾球場事件など、時流に乗って完成していく様子が詳細に描かれていました。他に、プロ設立時の清荒神バス、敗戦後の「センバツ」の逸話、土の内野の理由など面白い2024/10/18
タイガーとらじろう
5
今年誕生から100年を迎えた甲子園球場について、設立の経緯から今に至るまでを語る。野球大国である日米を見渡しても非常に由緒ある球場であることがわかる。あと100年ほど経つと重要文化財、ひいては国宝になるかもしれないし、そういう誇りあるものを維持していきたいものである。2024/08/08