内容説明
23人の女性を殺したテッド・バンディーや、何年も女性を奴隷として扱ったキャメロン・フッカー、多重人格のウィリアム・ミリガンの犯罪から、日本の連合赤軍事件まで、豊富な事例をあげ、物量作戦で読者を圧倒させ、ウィルソンは連続殺人者の心理に迫っていく。『現代殺人百科』のコンビが現代の社会と犯罪との関係を分析した大著の待望の翻訳。
目次
第5章 「ジキルとハイド」シンドローム
第6章 二人狂い
第7章 ローマ皇帝シンドローム
第8章 未来へ向けて
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キーにゃん@絶対ガラケー主義宣言
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2001年1月25日
すず
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非組織的な人物と没組織的な人物の違い、20人に1人が支配的なタイプ(いずれの時代でも変わることはなくどの動物にも当てはまる)、生後〜数週間までの愛情の刷り込みの重要性、男女関係の征服欲の関係性、高支配の男性が中支配、低支配の女性に愛情を抱くことはほぼないこと、連続殺人者には頭部外傷が多く、トラウマ経験があり、労働者階級や中流階級の下層出身が多いこと、連続殺人者は魔術的思考で自殺することは少ない、性犯罪は性欲よりも権力欲を満たすことが目的(無動機殺人に関しては自尊欲)など多くの心理が描かれていて面白かった。2024/10/09
ジョニジョニ
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採り上げられる事例のほとんどが連続強姦殺人で、動機は性欲よりも支配欲にある、というのはとても納得できる。もっと広汎に見れば、電車内の痴漢も、学校のいじめも、みんなそうかもしれない。人を支配したいなんて思うものじゃないし、逆に支配されてもいけないと思う。そしてハッとしたのは、それは自分自身に対してもそうあるべきかもしれない、自分の感情を支配しようとしたり、感情に支配されてもいけない、と気づいたことでした。2018/02/07