出版社内容情報
美少女AI、憧れの女性、気になるコミュ障女子のはざまで「なぜ人を好きになるのか」という命題に挑む哲学的SFコメディ!
内容説明
2036年、日本。AIとの結婚が可能となる法律が施行された。京都に住む、冴えないサラリーマン・摘木健一は、失恋を機に、性交渉機能搭載の美少女AIに「ぴぷる」と名付けて結婚したのだが…。美少女AI、憧れの女性、気になるコミュ障女子のはざまで、AIとの触れ合いを通じて「なぜ人を好きになるのか」「人間とはなにか」に迫る、哲学的近未来小説!
著者等紹介
原田まりる[ハラダマリル]
1985年、京都府生まれ。作家、哲学ナビゲーター。2016年、初小説『ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。』で、第5回京都本大賞を受賞。マンガ原作も手掛け、作家として注目を集めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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izw
11
製品化された性交渉機能搭載型汎用AIをめぐるストーリーが、製品化するベンチャー企業の3人、購入者の視点から語られる。この汎用AIと結婚できるという想定が面白い。この汎用AIの開発者は女性だが、感情をあらわにしない淡々と開発するタイプだという違和感も魅力のひとつである。こんな汎用AIが実現したらどうなるのだろうという空想を現実っぽく表現してみせてくれている秀作である。2020/12/14
またの名
7
「賢いからか、面白いこといわはる人やね」と京都弁の空恐ろしい裏表をねっとり混ぜ合わせた表現を文字通り褒め言葉と受け取るコミュ能力のズレまくった女性研究者が、性交渉機能搭載AIを開発し販売。そのキャラと同じく著者自身もコミュ不得手を自覚してエニアグラムなど性格類型を勉強することで対応してると語り不安になるけど、焦りを募らせAI結婚にすがる惨めな哀愁と可笑しみを帯びた中年男性の内面やコミュニケーションという主題を巡る物語構成のテンポは、こなれて完成度が高い。どの辺が副題で名乗る哲学的考察なのかは解らなかった。2024/07/08
inaryoXD11
5
なんかよかった、まあ、とてもよかった。もっとくだけた軽いノリの内容の汎用人形AIと暮らす物語かと思っていたけど、深かった…。AIは心がわからないというのは、自分には心がないということと同義か?人同士でも他者の心はわからないし…。それでも設定された目標の最高スコアを目指した行動をすることで、それが人の心を尊重した結果となるというのは理想論かな。色々考えさせられ、読後の爽快感もあり、よかった。(3回目のよかった)2024/06/28
nori
4
Pinanood ko lang ang teleserye mar18, 2021. Mahirap na intindi ang charakter ni 夙川 dahil sa katotouhan at bakit niyang kinuha ang labag na 'asawa' Seguro huwag mag-isip nang malalim, he he he. Ito ang 2030 na mundo pala.
こばゆみ
4
タイトルの印象より読みやすかったけれど、なんだか感想が書きづらいお話…AIとか哲学よりも、コミュニケーションの大切さに重きを置かれているような??ドラえもんが人型で女の子のロボットになったみたいなお話でした!(笑)2020/10/24