出版社内容情報
隅田川沿いにはしご酒、浦安で山周に浸り、横浜と法善寺横丁の夜は歌謡曲に酔いしれる。街に人に想いを馳せ居酒屋を巡る傑作、復刊!
内容説明
街を歩き、歴史と人に想いを馳せて居酒屋を巡る。隅田川をさかのぼりはしご酒、浦安で山本周五郎に浸り、幕張では椎名誠さんと一杯、初夏の銀座はビアホールで喉を潤し、山形・鶴岡では藤沢周平文学を訪ね歩いて、横浜と法善寺横丁の夜は歌謡曲に酔いしれる。居酒屋を極めた達人がおくる、贅沢な酒の愉しみかた。
目次
隅田川に沿って、東京の居酒屋を歩く
ほろ酔い周五郎巡礼は浦安の豆腐から
浅草橋のさくら鍋のシラタキに椎名誠は「まだ早い」と言った
居酒屋周遊
眼鏡美人秘書と大江戸線ひと巡り
鶴岡の孟宗汁にふんどしが揺れた
リルをさがして横浜から大阪へ―ちあきなおみに捧ぐ
著者等紹介
太田和彦[オオタカズヒコ]
1946年生まれ。資生堂宣伝制作室デザイナーを経てデザイン事務所設立。2001年~08年東北芸術工科大学教授。本業のかたわら日本各地の居酒屋を訪ね著作を発表。居酒屋紀行の嚆矢であり第一人者。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のぶ
76
太田和彦さんの居酒屋探訪記。昔出ていたものの復刊なので、時代はかなり古く、20年以上前のものも収録されている。太田さんのエッセイには珍しく、一つの章がかなり長め。内容は居酒屋の話にとどまらず、映画や文学、その土地の歴史にも触れられているので、読み通しても飽きることはない。自分は太田さんの本を20冊以上読んでいるが、昔から酒に対してのこだわりや作法が、現在と比べても全く変わっていないことに驚く。多くの居酒屋が紹介されているが、閉店している店も多く、時代の移ろいを感じさせた。2020/09/11
bura
42
太田和彦氏の真髄を楽しめる一冊。ニッポン居酒屋放浪記シリーズで味わった日本各地の酒と肴と人との出逢いの楽しさを再び満喫出来た。「隅田川に沿って東京の居酒屋を歩く」の章では隅田川沿いにある古く由緒ある居酒屋を飲み歩くという素敵な企画。更に浦安で山本周五郎を追いかけて飲み歩き、椎名誠と小岩の浅草バーで飲み、「克美荘」の跡地を探索したりと、各章で活き活きと飲み歩く太田氏が羨ましいコロナ禍の今日この頃。自分も居酒屋を渡り歩いて「ツィー」と飲りたくなるなあ。2020/10/11
DEE
13
新刊かと思ったらかなり古いものの再文庫化だった。太田さんもまだまだ若い。 椎名誠との絡みが面白かった。2020/11/27
なお
2
テレビで太田さんを見る機会が何度かあり、のんびりした雰囲気の方で本も読んでみたくなった。本でものほほんとした人柄が表れていて居酒屋めぐりを楽しく読めた。お店をよく知っているなと思っていたが、一日に7件とかはしごするからたくさん行っているのかと納得した。歴史ある居酒屋の話は面白くて行ってみたくなる。2021/03/02
はるちゃん
2
太田師の旧作の再編集版。もうなくなっている店が多数。なので、今のうちに毎日飲む!と誓う(笑)2020/07/20