河出文庫<br> 賎民の場所 江戸の城と川

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河出文庫
賎民の場所 江戸の城と川

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  • サイズ 文庫判/ページ数 193p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309410524
  • NDC分類 291.36
  • Cコード C0121

内容説明

徳川入府以前の江戸については、よく知られていない。秩父の山奥から出てきた平重継が、平川が海に注ぎ込む江の戸口に、まず館を築く。そして江戸氏を名乗る。四通する川の随所に城郭が築かれる。舟運と陸運、馬事や監視の面からも、そこは賎民の活躍する場所となる。隠蔽されたもうひとつの江戸の実態を掘り起こす意欲作。

目次

1章 水の地図(始原の地図;水と地の境界)
2章 館の地図(地図と権力;江戸の後背地;ヒノクマ牧場;坂東圏構想の誕生;「江戸館」建設;江戸対鎌倉)
3章 川の地図(平川;石神井川;摂津国の長吏;荒川、入間川、隅田川;利根川、渡良瀬川;四条河原)
4章 城の地図(江戸氏衰退;太田江戸城;城と川;城の周辺;後北条の支城)
補考 さらに江戸の城と川―文庫版のあとがきにかえて

著者等紹介

塩見鮮一郎[シオミセンイチロウ]
1938年、岡山市生まれ。河出書房新社編集部を経て、作家に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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レアル

87
徳川入府以前の江戸に興味を持ち読む。関東の歴史に疎いせいか読むのに時間がかかった。馴染みのない土地というのも影響しているのかも。。当時の歴史を組み合わせその土地を紹介していく。読んでて楽しいし、分かりやすい図解入りで勉強になった。理解出来ているかどうかはまた別の問題になりそうだが。。2014/07/31

佐島楓

31
「江戸時代以前の江戸」という新しい視座を私に与えてくれた本。なじみの地名の由来なども多く出てきて、とても興味深く読んだ。2015/01/14

イトノコ

22
家康入府以前の江戸の地理について、経時的に解説。/読む人が読めば面白いのだろうけど、東京の地理にまったく馴染みがないので珍紛漢紛だった…もはや何故買ってしまったのかレベル。時折挟まれる地理関係ない部分は興味深かった。なお、後書きで元の単行本は古書で5000円の値がつくなど希少な内容だったようだけど、今ではKindleでも買えるらしい。2022/02/08

yooou

12
塩見さんが川を追っている!!これは読まねばと飛びつきましたが書かれたのはとうの昔でこれを「発見」して大騒ぎしている僕は何重にも周回遅れで、読んでみればその内容は広く深くて到底歯が立たないという訳で、こういう人がほんとうの意味で「尊敬」されるべき人なんだと思いますよ。ほんとすごいわ。2015/08/25

tsubomi

8
2017.02.27-03.04:『アジアの聖と賤』で解説を書いていた塩見鮮一郎氏の本。徳川家康以前の関東平野について、主に川と城に注目。地図上で川の流れが人工的に大きく変更させられたのがよくわかり、さらに東京にも中世にはこんなにも多くの城があったのだなあと初めて知る歴史の面白さにワクワク。カーブ、坂道、高低差、暗渠・・・という言葉の数々はまるで『ブラタモリ』の趣!地図をアイテム・メディアと認識し、江戸の身分制をインナー・グループとアウター・グループ(納税の義務さえない人々)に分類して語る新鮮な視点が◎。2017/03/04

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