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内容説明
『アンチ・オイディプス』から『千のプラトー』の間で何が起きたのか、何が変わったのか。未収録の論考・対談・インタヴューを編んだドゥルーズ思考集成。
目次
狂人の二つの体制
精神分裂と社会
プルーストを語る
ヴァンセンヌの精神分析学部について(ジャン=フランソワ・リオタールとともに)
『意味の論理学』イタリア語版への覚え書き
言語学の未来
『女嫌い』について
精神分析をめぐる四つの命題
言表の解釈(フェリックス・ガタリ、クレール・パルネ、アンドレ・スカラとともに)
社会的なものの上昇〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白義
18
欲望や戦争機械という流動的な下部構造を見出だしてから、フーコーと歩調を合わせるようにそうした流動し多散していくものを一つの流れに固定する権力の諸装置の批判が強くなりつつある。メディア、精神分析、国家といった時事的文章にもそうした傾向は読み取れる。とはいえ、やはり通俗的なドゥルーズ、フーコーイメージと異なり、核心は無際限の解放よりも、そうしたエネルギーの多彩な仕方による「アレンジメント」であり、それを一元的にする動きへのアンチこそがこの時期の雑文では強く出ていたということだろう2013/11/16
またの名
6
アンチ・オイディプスや千のプラトーの要点が掴めないよ、という人に実は最も適した本人による要約では。共著の着想の源とされるガタリがやたら散漫で難解な記述に陥る傾向があるのに比べ、ポイントを押さえればドゥルーズの文章は明快に理解できる。なぜ分裂症が資本主義システムの要となるのか、記号の体制の差異とは、精神分析のイヤらしい耐え難さとは、アレンジメントとは、欲望の意義とは何かといった、本来なら著作の中に収めるべき大事な話がごろごろ。ラカンdisやネグリ擁護、ユダヤ・パレスチナ問題への言及等から、その政治性は明白。2013/12/15
madofrapunzel
2
★★★★★ 全体的に訳がいいと思う。ロラン・バルトらとのプルースト論議はとってもおもしろかった! ドゥルーズが「語る視点は蜘蛛の視点なのだ」と独特の雰囲気で言い放ち、他の3人が後々おもしろいようにドゥルーズの斬新な発想に引きづられるさまが伝わってくる。間違いなく勝者はドゥルーズだ(そんなこと本人は興味ないのだろうが)。中期の仕事の補完としても読め、また後期の仕事への橋渡しとしても注目される論文がいっぱい。2013/05/14
sayya
0
機械としての身体と道具としての身体。2010/11/22