内容説明
奇行に満ちた波瀾万丈の生涯。クローリーは人間としては失敗者だったと断罪しながらも、人間を高次の段階へと導くその自由意志の哲学を高く評価し、そこに、物質世界の束縛から解放された〈人間の真の自由〉の可能性を見るウィルソンの最新作。
目次
１ 魔術に霊験はあるのか
２ 不本意ながらのキリスト教徒
３ 大騒動
４ 神々に選ばれし者
５ 達人と導師
６ 魔術杖
７ 欲するがままになせ
８ 楽園喪失
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
はにまる
2
動物の生贄の血を飲み、薬物と性魔術といった、絵に描いたような悪魔崇拝の黒魔術の儀式を実践していたアレイスター・クロウリー。本書を読む限りあまりカリスマ性は感じられないが、それでも常に彼に付き添う女性がおり、困窮しても金銭的支援をする人物が現れる。基本的には悪徳と放蕩の限りを尽くしている麻薬中毒者なのだが、かつては登山家でもあり詩人でもあり、イェイツやサマセット・モームと接点があった。とにかく不思議な人物だ。2025/10/27
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