内容説明
汎神論者と呼ばれるスピノザが見いだした神の正体とは?主著『エチカ』の幾何学的証明を精緻に読み説き顕現する、すべては神の本性の必然性により今あるごとく決定されているという唯現実論を疾走するスピノザの透徹した思想。
目次
第1部 スピノザの決定論的行為者因果説(実体と様態の関係をどう理解するか?;スピノザの決定論的行為者因果説―現代の行為者因果説との比較から ほか)
第2部 コナトゥスの形而上学(「神の力」を軸にしたコナトゥス論の読解;スピノザの存在論を再検討する―スピノザの四カテゴリー存在論)
第3部 コナトゥスの自然学への基礎論(コナトゥスと慣性;個物の必然性と偶然性―スピノザにおける「アナンケー=必然」 ほか)
第4部 スピノザ主義的な力の形而上学(スピノザにおける力あるいは傾向性―“現動的な力”の中心性;可能態なき力の概念 ほか)
著者等紹介
木島泰三[キジマタイゾウ]
1969年生まれ。法政大学大学院人文科学研究科哲学専攻博士後期課程満期退学。現在、法政大学非常勤講師。博士(哲学)。専門はスピノザおよびホッブズを中心にした西洋近世哲学。ダニエル・デネットの思想を中心にした現代の自然主義的人間観や進化論の受容史についても研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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