内容説明
人間の尊厳をも奪った悪名高き戦場インパール―ガダルカナルと並び称される地獄の戦場で、刀折れ矢つき、猛烈な雨の中、惨敗の辛酸をなめつくした日本軍兵士たち。機械化された英印軍を相手に誠実に己れの責務をまっとうした人情味あふれる軍曹が、亡き部下や戦友たちの奮戦を万感こめて活写した感動の手記。
目次
第1部 血戦場コヒマに潜行す(牙城コヒマへの道;敵兵とのハチ合わせ ほか)
第2部 われインパール道を転進せり(うらみの迫撃砲弾;泣くな、怒るな ほか)
第3部 地獄の戦線を行く(泣きっ面に砲弾;別働隊八名の面々 ほか)
第4部 工兵功績班奮戦す(遺骨引き取り人;及川伍長との四年間 ほか)
著者等紹介
斎藤政治[サイトウマサジ]
大正9年9月、北海道上川郡美瑛町に生まれる。昭和15年12月、現役兵として独立混成第7旅団工兵隊(山東省)に現地入隊する。16年12月、北支方面工兵下士官候補者隊に分遺、翌年10月、原爆に復帰。18年4月、工兵第31連隊(烈兵団)に転属、5月、ビルマに転進。19年3月、インパール作戦、のちメイクテーラ会戦に参加。終戦時、陸軍曹長。22年5月、復員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。