出版社内容情報
没後10年、今、吉本隆明を読み、何を考えるか。これからも読み続けるための入門書。【入門・主要著作ブックガイド】安藤礼二
目次
巻頭対策 鹿島茂×小峰ひずみ 吉本隆明から受けとり、吉本隆明からはじめる
入門 安藤礼二 時代との対峙、その「敗北」から今を考える
特別寄稿 ハルノ宵子 いつも途上
論考
吉本隆明アンソロジー
吉本論コレクション
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
猫丸
17
いかなる陣営であろうと、群れを志向する人々が最も葬り去りたい人物が吉本隆明である。吉本が依拠する科学の歴史的限界や事実誤認をあげつらい「過去の人」にしたくてしょうがないのだ。そりゃあそうだ。君たちの営業態度はダメだと吉本なら言うだろうからね。とにかく特異な人であった。考え方のベクトルがあさっての方角へ向かう。それが斬新で、ファンの僕らにはたまらない魅力と映る。こうして没後10年を画しての出版を歓迎する向きは皆高齢化しているんじゃなかろうか。若い世代に吉本のカリスマ性を伝えられているのか心配である。2023/01/12
金北山の麓に生まれ育って
3
【知の巨人】冒頭対談からはて?で浅学な自分はピンと来ない、もう老人だしまぁ良いかと気にせず読み飛ばす。アンソロジーの高橋源一郎の鼎談の読み込みの深さに、作家としては大嫌いだが吉本読者としてはやっぱり一流だ凄いなぁと感服、村上一郎・鮎川信夫の短い評伝も再読だがやっぱり良い。鶴見俊輔の評伝が初見ではないがもっと大きな大系を目指さねば言うだけで超えたことにならないというような批判でなるほどと、鶴見氏の見識を常に尊敬の念をもってコメントしてたから吉本自身も、その指摘は納得していたのだろうか(対談でも敬愛してたし)2025/02/02
bittersweet symphony
3
「自己幻想と逆立する共同幻想」を「個人と対立する国家」と読んでいるような個人的には理解しがたいナイーブな解釈をしている人たちに向けた本というのは、このところの若い読者向けの吉本隆明紹介本の特徴だとは言えますか。戦争責任論も戦争礼賛した過去に対する倫理的な話ではなく、己の認識論のシステムエラーがどこにあるかに意識的であるか否かに焦点があることを判ってもらえないもどかしさがありますね。2022/04/27
Qchannel
0
もう10年か、という思いしかない。2022/07/12
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