スピノザ―よく生きるための哲学

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  • サイズ 46判/ページ数 254p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784591164709
  • NDC分類 135.2
  • Cコード C0010

出版社内容情報

多くの哲学者たちが必ず原典としてあたるというスピノザ本人の生きざまと、著書を詳しく説いた、専門的な一冊。

内容説明

ゲーテ、ニーチェ、アインシュタイン―なぜ思想の巨人たちは、スピノザ哲学に圧倒的に勇気づけられたのか。人間の、『エチカ』への道がここにある。

目次

はじめに スピノザという奇蹟
1 政治と宗教に革命をもたらした人(哲学への転向;傷を負った男;自由な思想家;聖書の批判的解釈;スピノザとキリスト;ユダヤ教への反逆か;啓蒙思想の先駆者)
2 叡智を生きた人(『エチカ』、至上の喜びへの道案内;スピノザの神;力能と完全性と喜びを増大させる;自分の諸感情を理解する;欲望を何に向けるか;善悪を超えて;自由と永遠と愛)
おわりに 私にとってのスピノザ

著者等紹介

ルノワール,フレデリック[ルノワール,フレデリック] [Lenoir,Fr´ed´eric]
1962年マダガスカルに生まれる。スイスのフリブール大学で哲学を専攻し、雑誌編集者、社会科学高等研究院(EHESS)の客員研究員を経た後、長年にわたり『宗教の世界』誌(『ル・モンド』紙の隔月刊誌)の編集長、ならびに国営ラジオ放送局(France Culture)の文化・教養番組『天のルーツ(les Racines du Ciel)』の制作・司会を務めた。最近は「よく生き、共に生きる(Savoir Etreet Vivre Ensemble)ための教育基金」の共同設立者、ならびに「動物たちの幸せを守る会(Association Ensemble pour les Animaux)」の設立者として、その活動にも力を注いでいる

田島葉子[タジマヨウコ]
1951年東京に生まれる。上智大学外国語学部フランス語学科卒業、同大学院仏文学専攻修士課程修了。75年より故ジャック・ベジノ神父の論文やエッセーの翻訳に携わる。99年より十数年間、東京外国語センターのフランス語講師を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Yukinco

5
扉の「馬鹿にしたり嘆いたり嫌ったりせずに、ありのままを理解する」という言葉に惹かれて手に取りました。かなり難しくて分からない所が多数ありましたが、全体的にわかり易く書かれていてサクサク読めました。自分の中に現れる感情を注視し理解し制御することで至福の境地に至る。全部は無理でもそのように務めたいですね。2024/03/11

M

4
西洋の伝統的形而上学における二元論から抜け出し、神と世界は一つの同じ実在であるという一元論を唱えたスピノザはユダヤ教のアイデンティティを持ちながら独自の神的観念を形成するに至った。その過程にはキリスト教におけるイエスの存在とデカルトの心身二元論への批判が大きな要因だったのではないか。スピノザはデカルトのように精神と身体を切り離すことはなく、身体と精神は唯一かつ同一と考えていた。「延長の様態である身体も、思惟の様態である精神と同じように神の属性の現れであり、よって神的本姓を有している」と考えたのである。2020/02/24

aof

4
フーコー、ニーチェから遡ってのスピノザ。スピノザの清廉な生き方はあまりにも自分と違いすぎて深い隔たりを感じたけど、エチカの感情と欲望についての考察はすごく共感できた。 真の原動力は欲望に他ならず、それを運用していくのが理性と考えるスピノザの在り方はよくよく理解できるし、より能動的にと欲望を解放していく論理に力をもらえた。 あと装丁がめちゃいいな。すごくスピノザらしい装丁だと思う。2020/02/15

La Principita

2
「資本主義の次に来る世界」で、二元論が主流だった17世紀、神を「自然」と同一視する新たな思想を唱えたというスピノザに興味を持った。喜びとは、幸福とは何かを当時の社会通念に捉われず論じたその考え方は仏教やヒンズー教に通じるところがあり、さらに興味深い。教会から破門され、理解するわずかな友との議論を楽しみに静かに暮らしたその生涯に涙するほど...だったが、「おわりに」で女性は男性の所有物、動物は人間が自由にしていいものと考えていたとあり、足元を救われる思い。いや、そういう時代だったのだから、とそこは多めに見る2024/10/12

ふるさん

2
スピノザの本は難解でしたが、この本からは心地よい程にスピノザの哲学を知ることができました。2020/04/10

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