出版社内容情報
ベストセラー『朗読者』を彷彿とさせるノンフィクション小説。「アウシュヴィッツ裁判」でナチス戦犯に父母を発見する主人公の苦悶。
内容説明
フランクフルトを舞台に、1963年のアウシュヴィッツ裁判が開廷する直前から判決後までの流れを追いながら、主人公の家庭とさまざまな人間模様を交錯させて描いた小説。アウシュヴィッツ裁判は、ドイツの司法がドイツ人を裁いた法廷であり、ドイツ人を初めてアウシュヴィッツに向き合わせた裁判ともいわれる。300人を越える証人が召喚され、ガス室による大量虐殺や親衛隊員による拷問や虐待を詳細に語ったことで、ドイツの人々は初めて、強制収容所で何が行われていたかを知った。一方、「ドイツ亭」とは、主人公の女性の父親が自宅兼用で営む小さなレストラン。この平和な家庭が徐々に裁判に引き込まれ、恐ろしい運命へと大きく変わることになる。
著者等紹介
ヘス,アネッテ[ヘス,アネッテ] [Hess,Annette]
1967年、ドイツのハノーファー生まれ。ベルリン芸術大学で最初は絵画とインテリアデザインを学び、のちに上演台本の執筆へと転向する。卒業後はフリージャーナリスト、AD、脚本編集者として働く。1998年には脚本家として独立し、テレビや映画のために多数の脚本を執筆。1950年代のドイツをテーマにしたテレビの人気シリーズの脚本などを手がけ、グリメ賞、ドイツテレビ賞など数々の賞を獲得する
森内薫[モリウチカオル]
翻訳家。上智大学外国語学部卒業。2002年から6年間ドイツ在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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