内容説明
医学部教授、64歳。まもなく定年。(そんなに)知られていない才能が開花!?オモロくてやけに知的な、著者初のエッセイ集。
目次
第1章 笑う門には病なし!
第2章 なかのとおる、危機一髪!
第3章 自己流コロナ生活
第4章 隙あらば秘境を目指す(国内編)
第5章 なかのの教育論
第6章 ちょっと社会の話
第7章 なかのの師弟論
第8章 隙あらば秘境を目指す(国外編)
第9章 新しくて懐かしい老後
第10章 私はおせっかいおじさん
著者等紹介
仲野徹[ナカノトオル]
1957年大阪生まれ。大阪大学医学部医学科卒業後、内科医から研究の道へ。ドイツ留学、京都大学・医学部講師、大阪大学・微生物病研究所教授を経て、2004年から大阪大学大学院・医学系研究科・病理学の教授となる。2012年には日本医師会医学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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trazom
114
病理学を平易な言葉でユーモアたっぷりに語る仲野先生の本のファンである。そんな先生のエッセイ集。エッセイで笑わせて、そのあとの「なかののつぶやき」で更なるオチがあるのは、大阪人らしい満点のサービス精神。楽しかった日は、日記に○、◎、ハナマルの三段階の印を付けるという。不平不満や中傷が飛び交う世の中で、いいことを数え上げる先生の明るさ・前向きさを見習いたい。そんな先生も、医学に興味なく、知的好奇心に乏しい昨今の医学生に対するコメントは厳しい。入学試験が子供の健全な好奇心の育成を阻害しているとの怒りに共感する。2022/03/09
shikashika555
50
あー面白かった! 書店で見かけて勘違いで買ってしまった(スミマセン)のだけれど、笑わせてもらいました! 大学の医学部教授ともなられると 知的な面はもちろんのこと 身体精神面でも相当タフな方なんだろうと拝察しつつ、 著者の行動範囲の広さと好奇心が生み出したエッセイ文に感心しながら読み進んでいたのですが 最終の第十章では素で大笑い。 寿司屋のテイクアウトでの一件や高圧洗浄機の話、一番笑えたのは 帯にもイラストのあるカレーの話でした😂2021/09/19
Roko
33
真面目なことも取り混ぜながら、基本は楽しいことで埋め尽くされたこのエッセイ集。義太夫のお稽古、キャンプ、食べ物などのお話は、へぇそこまでやっちゃうんだということが満載です。師匠である本庶佑先生にお世話になった話とか、海外へ行って感じたことなど、バラエティに富んだお話に「このおっちゃん、何でも楽しんでる」と思うことだらけなのです。娘さんの出産時、自分は何も助けられないけれどと言いながらドキドキしたり、感謝したり、泣いちゃったり、こういう方だからこそ、良い研究をなさってきたのだろうなと想像できます。2022/09/09
pirokichi
19
大阪大学医学部教授のエッセイ77篇。日本医事新報に連載した「なかのとおるのええ加減でいきまっせ!」から抜粋したもの。医学や教育、僻地旅行や趣味の義太夫等内容は多岐にわたる。特に印象に残ったのは「なかのの教育論」の章。「教育とは学校で学んだことをすべて忘れた後に残ったものである」(アインシュタイン)。健全な好奇心の育成を阻害する大学入試への怒りには大きく頷いた。去る3月14日の最終講義をYou Tubeで視聴した。大阪弁で早口なのにお声がソフトのためか耳にすっと入り面白く惹きつけられた。こちらもおすすめ。2022/03/26
miu
11
桜木紫乃さんがオススメされていたので読んでみた。なるほど!おもしろいー!病気とか医学のことはほとんど出てこないおもしろエッセイ。ここはおもろいと言うべきかな。日記の丸印はちょっとマネしてみたい。こんな世の中だけど、出かけるって日々を豊に楽しくするんだな、と改めて思ったよ。2022/08/21