出版社内容情報
八ヶ岳に拠点を移し、いよいよ「悠久寮」は神の「王国」へと動き始めた。だが朧は、自分が真の「王」ではないことを悟る。朧の決断は?
内容説明
八ヶ岳に拠点を移し「悠久寮」は神の「王国」へと動きはじめた。だが朧は不可思議な力を発揮する息子・太郎をみて、自分が真の「王」ではないことを悟る。そして赤羽、百合香、教子、ジャンらはそれぞれ「王国」のなかに自分の居場所をみつけようと苦闘するのだった。現代日本で信仰の意義とかたちを問う「王国記」シリーズ第七弾。
著者等紹介
花村萬月[ハナムラマンゲツ]
1955年東京生まれ。中学を卒業後、オートバイで日本全国を放浪し、様々な職業に就く。1989年『ゴッド・ブレイス物語』で第2回小説すばる新人賞を受賞し、小説家としてデビュー。1998年『皆月』で第19回吉川英治文学新人賞、『ゲルマニウムの夜』(『王国記』シリーズ第一弾)で第119回芥川賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
OMO
1
面白さ:○ 興味:○ 読みやすさ:○ 新鮮さ:○ 文学的云々:×2023/02/21
海野藻屑
1
言葉が堕落している。匂いがする。人の。嫌な。2017/08/03
ちゆき
1
ずっと読んでいたい王国記シリーズ。貪るように1日で読んでしまった。赤羽さんの凡さが愛しい。2016/07/07
フロム
1
まだ、読み続けてる人はいるんでしょうか?作者が時折みせる親父特有の下品さはどうにも閉口しますが、良く考えられた文章はやはり面白いです。主張があってるか、間違ってるかはさておき。2010/10/26
ひつじねこ
0
「象の墓場」赤羽「生殖記」朧。物語は依然として王国の発展が主だけれどいまいち展開が見えないというか緩慢である。そもそも王国の概念が把握しづらいのが問題で、今のところ太郎を中心とした新興宗教のコミューンのようにしか思えない。朧は何度も王国を作りたいと言っていたけれど、息子や己が崇められるだけの物が作りたかったのか?作者は宗教なんてこんなものだと示そうとしているのか。『ゲルマニウムの夜』から随分経って、作者のモチベーションが変わっているのかもしれない。性描写も淡白だし。朧の第二子がどう扱われるかに注目しよう。2014/07/26