クラウド・アトラス〈上〉

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クラウド・アトラス〈上〉

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  • サイズ B6判/ページ数 372p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309206110
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

19世紀の南太平洋を船で旅するサンフランシスコ出身の公証人。第二次大戦前のベルギーで天才作曲家に師事する若き音楽家。1970年代のアメリカ西海岸で原発の不正を追及する女性ジャーナリスト。現代ロンドンでインチキ出版社を営む老編集者。近未来の韓国でウエイトレスとして生きるファブリカント。遠い未来のハワイで人類絶滅の危機を迎える文明の守り手。身体のどこかに不思議な彗星のあざを持つ主人公たちが、支配と暴力と抑圧に抗して叫びをあげる。現代英語圏屈指のストーリーテラーの代表作。

著者等紹介

ミッチェル,デイヴィッド[ミッチェル,デイヴィッド][Mitchell,David]
1969年イギリス・ランカシャー生まれ。18歳からバックパッカーとしてインド、ネパールなどを旅し、ケント大学で比較文学を学んだのち、日本語教師として8年間広島に滞在する。デビュー長篇GHOSTWRITTEN(1999)で注目を集め、2作目の『ナンバー9ドリーム』がブッカー賞最終候補となる。2004年、『クラウド・アトラス』がふたたびブッカー賞最終候補に選ばれたほか、ネビュラ賞、アーサー・C・クラーク賞にもノミネート。ジャンルを超えた英語文学の旗手として高い評価を得る

中川千帆[ナカガワチホ]
1972年生まれ。東京大学大学院博士課程単位取得退学、アリゾナ州立大学Ph.D.取得。奈良女子大学研究院人文科学系准教授。専門はアメリカ文学とゴシック小説(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

138
6つある中の1つ1つの話の取っ掛かりがややこしい。話の内容や人間関係が見えないままにストーリーが始まり、半ばくらいからようやく見えてくる。面白くなった頃に、プチっと途切れるように終わり、違う時代、違う場所、違う人物の話が始まる。そしてまた取っ掛かりの難しい話が始まり…。少々忍耐が必要だが、それぞれに引き込まれた頃に話が終わるので、やめられない。途中で出てきた六重奏という言葉は、おそらくキーワードなのだろう。そして、僅かに重なる登場人物たち。みんな、負けないで!と願う。2017/07/29

藤月はな(灯れ松明の火)

78
ガーディアンが選ぶ1000冊に選ばれ、難解とも言われる物語。中断された、時代も時空も地理も違う6つの物語。バラバラな物語に共通するのは惑星を象った痣があることとその前の物語にちょっとしたリンクがあること。(それは読んでみて探すためのお楽しみ)個人的に自分勝手な音楽家の書簡書と核反応の過程の名称が名付けられたサスペンス「半減期」とピュア・ブラッドと呼ばれるようになった人間に搾取されるクローン人間のソンミが語るディストピアSFが好みです。2015/11/09

ぐうぐう

24
映画版が大好きで、いつか原作に挑みたいと思いつつ、読む機会に恵まれなかった。先日『漱石全集』で『吾輩は猫である』を読み終え、次に何を読もうかと考えたとき、ふいに『クラウド・アトラス』のことが思い出され、積読棚にある本書を手に取った瞬間、今が読むタイミングだと、なぜか悟った。デイヴィッド・ミッチェルの『クラウド・アトラス』は、時代も場所も違う六つの物語で構成されている。19世紀から近未来、そして終末へ、それぞれ単独のように思える物語は少しずつリンクしていて、過去の物語が登場人物に影響を与えている。(つづく)2017/02/03

Fondsaule

21
★★★☆☆「アダム・ユーイングの太平洋航海誌」「ゼデルゲムからの手紙」「半減期-ルイーザ・レイ最初の事件」「ティモシー・キャビンディッシュのおぞましき試練」「ソンミ451のオリゾン」「スルーシャの渡しとその後すべて」過去から未来へ、6つの短編。(と思われる、つながりは希薄)文章が文学的すぎたり、崩れすぎたりして、読みづらい話もあって予想以上に時間がかかった。全て途中で終わっている。下巻へ続くようだ。2020/09/01

もち

19
「時間は歴史が一時に起こることを妨げています」◆開拓船で、作曲家の側で、発電所の抗争で、悪徳介護施設で、近未来の取調べで、破滅後のハワイで――。彗星の痣を持つ者たちは、それぞれの戦いに身を投じる。時の垣根を自在に超えて展開する、六重奏。■ジャンル・文体・時代・舞台・語り手の異なる6つの物語が絡まり、壮大な歴史が浮かび上がる。各短編はいいところで途切れ、大小様々な繋がりを仄めかしながら、次の魅力ある物語が流れ出す。そうなると読む手は止まらない。2021/02/06

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