内容説明
1892年8月4日の白昼、連日40度を超える猛暑の中、資産家の名士・ボーデン家で起こった連続殺人事件は近隣を恐怖に陥れた。しかも容疑者として名指しされたのが、末娘のリジー・ボーデンだった。アメリカ犯罪史上空前の大論争を巻き起こした、「リジー・ボーデン事件」の幕開けである。アメリカ犯罪史上最大の謎に迫る、初の本格的ノンフィクション。
目次
1 事件の発生
2 疑惑
3 予備審問
4 容疑者と過熱報道
5 裁判と判決
著者等紹介
仁賀克雄[ジンカカツオ]
1936年横浜生まれ。早稲田大学商学部卒業。在学中の57年にワセダ・ミステリ・クラブを創立、同幹事長
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感想・レビュー
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アーちゃん
18
図書館本。予約本から読んでいった関係で、読み始めからかなり経過してしまいました。リジー・ボーデン事件は、アメリカでは切り裂きジャック事件と同様に歌までできる有名な事件だそうですが、私はこの本を読むまで全くと言っていいほど知りませんでした。驚いたのは両親殺害事件という他に、当時のアメリカの熱波まであったという酷暑。当然冷房も扇風機もない時代に起きた事件。もしここまでの暑さではなかったらこの事件は起きなかったかもしれません。結構考えさせられる本でした。2017/05/13
アーク
1
リジー・ボーデン事件を知っている人なら、きっと誰でもリジー・ボーデンが犯人だと思うよな。日本ではあまり有名でないこの未解決殺人事件について、日本人の著者が当時の資料を基に肉付けしていったことに価値がある。当事者家族の性格とか生活ぶりとか、この家族が地元の名士だったが故にひいきされた裁判とか、様々な条件があったからこそ起こった事件だとよく分かる。殺人事件が起こった家は現在宿泊可能になっているそうなので、マサチューセッツ州に行ったら物は試しで泊まってみようかな。2017/06/24