内容説明
なぜ君はあの朝あの橋へやって来たのか。なぜ俺は零戦を燃やそうと思っていたのか。路地裏、アスファルト、下水管、屋上、倉庫…ストリートが生んだ新しい才能。
目次
十二月八日の洋食屋での出来事
ドッグデイズ・イン・ブランケット
あとかたもない春
蛙の王と夜の王
俺が万引きを止めた理由
BURST
あなたがここにいれば。
牛乳屋のおんちゃんの話
帰りそびれた放蕩息子
あの夏の朝、小さな庭で僕らは君を祝福した〔ほか〕
著者等紹介
ピスケン[ピスケン]
PISSKEN。1964年、宮城県生まれ。「BURST」(コアマガジン)編集長。初出「あとかたもない春」―「文芸」1999年夏号。「クジラナミヘ」―「文芸」2000年春号
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ナタニエル・ブシッチオ
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林文浩さんの外道伝で著者のことを知り気になり調べるうちに、本作品にたどり着いた。やはりステレオタイプな人間からは傑作は生まれないのであろうと思う反面、著者の謳歌したバブル期という時代があってこその彼の生き様なのだろう。魅力ある人間にはやはり人は吸い寄せられるもので、その人の繋がりで新しいものが生まれる。ただ、その影には見えないだけで多くの犠牲や敗北者がいることも事実で、結局は何気ないことが最高だったりするのだと感じた。2015/08/08
そろばん塾の生徒
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いまから12年前の短編集。最初にレビューを書いたときにも触れたが、この本は2000年の野間文芸新人賞の候補作で、惜しくも受賞を逃しはしたが、選考委員の佐伯一麦と山田詠美はこれを力づよく推していて、あるいはこの本が受賞していたら、曽根さんの人生も大きく様変わりしていたのではないかと思う。人生はわずかなところで微妙に先行きがずれていく。いま彼は家もなく周りの仲間に助けられて、その日暮らしを続けているが、いまからでも逆転は決して不可能ではなく、それを本人もわかっていて、ブログによると、毎日原稿と格闘している。 2012/08/31
OH!ギャル
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読み終わりました2012/05/03
シミバチョフ
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ピスケンさんの新作を待っている2011/09/24