ＯＴＯＭＯ ＴＨＥ ＣＯＭＰＬＥＴＥ ＷＯＲＫＳ Ａｎｉｍａｔｉｏｎ ＡＫＩＲＡ Ｌａｙｏｕｔｓ ＆ Ｋｅｙ Ｆｒａｍｅｓ〈１〉

大友 克洋【著】

講談社（2022/11発売）

• サイズ B5判／ページ数 650p／高さ 25cm
• 商品コード 9784065286975
• NDC分類 778.77
• Cコード C0979

出版社内容情報

1988年に劇場公開され、漫画の域を超えてアニメの世界までも革新したアニメ映画版『AKIRA』。本書は、そのアニメ版の製作に使用された膨大な量のレイアウト、原画、原画修正の中から、原作者にして監督も務めた大友克洋自身の手によって描かれたものを、全３巻にまとめたものの第１巻にあたる。レイアウトとは、アニメ本編を構成するシーンの一つ一つに必要な情報を描き込んだもので、アニメを作画する際の設計図となるものである。映画全体を構成するA、B、C、Dの全４パートの「AパートとBパートの序盤」の原画・レイアウトの収録に加えて、それらを基にして出来上がった、数々の名場面の貴重な複製セル画も併録。本作品がアニメ映画の歴史を塗り替え、今日まで世界中を魅了してやまない理由の一つに“動きのすごさ”が挙げられるが、先に刊行された「絵コンテ集」の２冊に続き、今なお先鋭的な表現の製作過程を詳らかに公開するものになっている。美術設定を元に、各カットの背景とキャラの動きが描き込まれた「レイアウト」が、作画監督や美術監督…さらには大友監督自身の手により指示・修正されるという、徹底した工程によって構築された映画版『AKIRA』。その一切の妥協なき画面作りの凄さが、パラパラとページをめくるだけで、１枚１枚連続して動作していく場面から体感できる。ほぼ全編がカラー印刷で、複製セル画も多数収録し、総ページ数は約650pとなる、類例なき造本の一冊。なお、書名の「Layouts & Key Frames」とは「レイアウト&原画」の英語表記である。
※「OTOMO THE COMPLETE WORKS」第23巻　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

目次

Ａ‐Ｐａｒｔ　Ｃｕｔ７２‐Ｃｕｔ９２３
Ｂ‐Ｐａｒｔ　Ｃｕｔ９７１‐Ｃｕｔ１１５０

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[ぐうぐう]

「（略）大友克洋氏が時代を反映しながら制作・発表してきた漫画、映像、シナリオ、イラストなどの膨大な作品の数々を、集められる限り「全て」復刻」するという全集の醍醐味を堪能できる一冊。アニメ映画版『AKIRA』で大友が手掛けたレイアウト、原画、修正原画を収録している。まず、ここまでアニメ制作に関わっていたのかという驚きがある。巻頭で大友自身が吐露しているように、監督は普通ここまで描かない。原作者という立場もあってのことだろうが、それ以上にアニメに対する大友の異常な熱意の賜物なのだ、きっと。（つづく）

2022/12/02

[KDS]

アニメーション映画「AKIRA」で使用した大友克洋本人による原画集。資料としては豪華すぎるシロモノ。読み物としてはパラパラめくりで読むという、正にアニメの原点スタイルで読ませるなどの工夫が斬新。7月発売のはずが大幅に予定が変更されようやく届いた本作。なんといいますか…もの凄い一冊。

2022/12/04

[tban]

天才のお仕事 AKIRAを、いかに愛してこだわりつくして製作したかが わかる必読の1冊です。そのレイアウトに、表情に神が宿ります。 要所に挿入される複製セル画も何にこだわって重ねられたかがわかる こだわりの挿入。美麗です。手描きのアニメが減っている昨今。 資料としては完璧です。

2022/12/02