内容説明
江戸の防御システムとしてはじまった外濠は、現代の東京都心に豊かな水と緑をもたらしている。幕末、文明開化、関東大震災、東京大空襲、高度経済成長期―激動の江戸・東京を悠久の時のなかで見つめ続けてきた雄大な“風景の骨格”は、いかに構想され、築き、親しまれてきたか。300年を超える歴史をひもとき、その現代的価値を問うフィールドワークの記録。
目次
第1章 外濠のなぜ(外濠前史;外濠のかたち;外濠の近代、そして未来へ)
第2章 外濠を知る(つくられた外濠;外濠のまわり;外濠の文化と生活;水がもたらす環境)
第3章 外濠をみる(外濠を歩く;水を楽しむ)
第4章 外濠の未来(水を活かす;水をよくする;外濠を拓く;コラム;外濠アルバム)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
インテリ金ちゃん
2
外濠の変遷がよくわかった。望ましい活用への道は厳しそうだ...2017/01/29
ハイサイ
2
「外濠」というキーワードを使って、新しい視点で江戸東京を見つめなおすことができた。豊富な写真と地図、外濠散歩に出かけてみたくなる。2012/04/30
Teo
1
江戸城の外濠は北側は神田川、そこから飯田橋・市ヶ谷を巡って溜池に至るものだが、現在迄残っているのは神田川を除くと飯田橋~市ヶ谷の付近。この外濠がどの様に形成されどの様に使われ、そして明治以降にはどの様に変えられて行ったのかを見て行く。そして現在残された外濠が今後どの様に使われる可能性があるか。先ずは外濠の水質とそしてそれ以上に急務なのは景観かと思われる。折角天空率の高い外濠周辺を高層ビルで覆うのは良い事ではあるまい。2012/05/29
shm
1
中央線から見る東京の独特の風景、外濠。少し難解だったが歴史や生態、公園化の計画が詳述されていた。図面写真は多い。2012/05/27
Ryuji Saito
0
2016年109冊目。 2016/08/21